2
パーマンは、最初の登場がオバQ直後だから、実際かなり古い…というか、今年が生誕50周年みたいだよ!(サンデー1967年2号)もっと、騒げばよかった。
その最初の回が、ミツ夫くんの「異星留学」で終わり、それが星野スミレの「好きな人は遠くにいる」「きっと帰ってくる」に繋がる。
3
旧作は藤子・F・不二雄先生も「スパイ小説」や「映画」が想像力の基盤だった筈で、だから事件も結構ハードなのが多い。日本国内に墜落した水爆の搭載機をめぐる話とかある。米軍かソ連か、的な事故当事国の強引ぶりとか、結局宇宙で爆発させるとか…(もちろん描写はそんなリアルじゃないけど)
4:
沈没した貨物船に閉じ込められた人を救出せよ!みたいな海洋冒険ものも。
ちなみに「パーマン」って、なぜかパーやんにチート成分をかなり配分。
この作劇術は不思議っちゃ不思議だけど、一貫して藤子F先生は「主人公本人はおまぬけ」「智者はサポート役」だ。エスパー魔美の高畑さんとか
「『鉄の棺桶』突破せよ」なんて回もある。
独裁国家が兵器開発をさせるたえに監禁した科学者を救出せよ、がミッションなんだが、そこは鉄壁の収容所…ってのもかなりハードな設定だが、ここでもパーやんがチート的な活躍。
「おまえ、主人公やれよ!」と思わんでもない(笑)。
7:
そして約20年後、コロコロを舞台に本格藤子ブームが到来するとパーマンも設定を近代化したパーマン2.0として再登場。
この時、パー子(星野スミレ)とパーマン(ミツ夫)の恋愛要素が結構盛り込まれた。当時こどもの自分は全く気付かなかったが、F先生は新しさの吸収に貪欲だった…
8
ただ、F先生の新パーマンはリアルさやハードさを増すのでなく「洗練されたおとぎ話」の方向に進んだと個人的には思う。この前@TAK_MORITA先生と語った「 怪人千面相」は新旧両方に登場する敵役だが、その”怪盗紳士”ぶりは、RealじゃないからこそTruthを描けたというか…
9
新作には「全日本悪者連盟」と「天才科学者・魔土災炎(まどさいえん)」が出てくるが、この2悪人のマヌケな悪者っぷりは実に白眉。「愛すべき悪者が、悪知恵を絞ってヒーローを狙うが、裏目に出て大失敗」というお約束を、この水準で描ける漫画家は今でもそうはいない。
10
「全日本悪者連盟&魔土災炎 悪の事件簿」
・「性格逆転液」を飲ませてパーマンを悪の使徒に作り替えんとするが、誤飲して自分たちがイイ人になってしまい(笑)、必死で自分らの悪事阻止のため奔走。
・喧嘩の末、ニセの「透明人間薬」をつかまされた悪連、「透明人間になったつもり」で…
再度報告
2017年元日、著作権が終了し青空文庫に収録始まった作家が多数。
#000486" target="_blank" rel="nofollow">http://www.aozora.gr.jp/soramoyou/soramoyouindex.html#000486 …
そのなかに、夏目漱石の弟子として、その後漱石の逸話を語り続け「漱石神社の神主」ともよばれた小宮豊隆も。
香日ゆら@kouhiyura 先生の画像拝借し紹介。