「ユダヤ人が、現地のパレスティナ人の合意なく、ホロコーストに対して何の責任もないパレスティナに建国の地を求め、それをホロコーストの危険によって正当化するのは、パレスティナ人には通用しない論理である。」(野村真理『ホロコースト後のユダヤ人』ちくま学芸文庫、P11) 
   「盛者必衰の理は森林でも貫かれる。主役となった常緑樹もいつかは枯れる。常緑樹が倒れた跡の林床は一年じゅう明るくなり、今度は落葉樹がそこで旺盛な成長を示す。こうして落葉樹⇨常緑樹⇨落葉樹という森のサイクルが完成する。」(舘野正樹『植物学者の散歩道』閑人堂、P66) 
   吉岡秀子『コンビニ おいしい進化史』(平凡社新書、P206)を読んでいたら、コンビニでは、おでんの販売開始が手巻おにぎりよりも早いことを知る。 
   「頻繁に指で触れるスマホの画面は、トイレの便座以上の細菌が付着していることがあると細菌学者はいう。しかし、カビ汚染があるのはこの部分ではない。スマホの本体に傷が付かないように、その裏側にとりつけたプラスチックのカバーの方だ。」(浜田信夫『カビの取扱説明書』角川ソフィア文庫、P78) 
   「「文弱の徒」という言葉がある。学問や文芸に耽って体の弱々しい人のことを言う。が、この形容は正しくない。長時間にわたって文字を読むのは、明らかに体力勝負だからだ。」(山藤章二『まあ、そこへお坐り』岩波書店、P52)