（２／４） ※アクションシーンを描きたいがためのフィクション演出です。

勝小吉３６歳。吉原の仮宅で、銭座の息子とケンカになった小吉。見世の二階から息子を投げ落としますが、銭座の手代が大勢長鉤を持って、見世を取り囲みます。 マンガ『夢酔独言』九十二話（１／４） #漫画が読めるハッシュタグ

（４／４） 「おれは肌を脱いで襦袢一つで、高股立を取って飛び出した。」

（３／４） 「熊を見世の二階から投げ落としてやったが、その時銭座の手代が二、三人来て、熊を連れて帰った。 少し経つと、三十人ばかりが長鉤を持って来て、佐野槌屋を取り囲んだ。」

（２／４） 「おれが隠居する前年、吉原が焼けてあちこちに仮宅ができた。 その時、山の宿の佐野槌屋の二階で、橋場町の銭座の息子で熊という者と大喧嘩をした。」 #はやおき訳

勝小吉３６歳。吉原仮宅にて、銭座の息子とケンカになった小吉。息子を二階から投げ落とす小吉ですが、銭座の手代が大勢武器を持ってやって来ます。 マンガ『夢酔独言』九十一話（１／４） #漫画が読めるハッシュタグ

（４／４） 「それから後は、大兄も林町の兄も、おれを警戒していたが、少しも気にしないで、いろいろ馬鹿騒ぎをして日を送った。 ある時、兄の三男の正之助が来て、兄のことをいろいろ話した。そこで揚代滞りにして六両金を出して、仮宅へ林町の用人を連れて行って遊んだ。」

（３／４） 「帰りがけ、甥どもに向かって、 『お主らは先達ての時に、その通りの心がけでいれば、忠蔵もむざむざ殺されはしなかっただろうに。その時は逃げて、今こうして叔父を取り囲むか。馬鹿にも程のあるものだ。が、親父様の子供へのご教示には感心した』 と言って、笑って帰った。」

（２／４） 「三郎右衛門が、とうとう偽筆と認めたから、その場で結果を大兄に文通して、『申し分ない』という大兄の返事を見てから家へ帰った。 その時、隣の部屋では、甥達が脇差を差して、残らず集まっていた。」 #はやおき訳

勝小吉３６歳。騒ぎの元となった手紙を偽筆と認めさせ、大兄へ文通で報告した小吉。兄からの返事を待っている間、隣の部屋では、甥達が脇差を差して待機していて…。 マンガ『夢酔独言』九十話（１／４） #漫画が読めるハッシュタグ

（３／４） 「『そこが三郎右衛門殿は気が付かぬというのだ。私が自ら書いた手紙なら、こうも堂々と読めはしますまい。大勢を取扱う者が、これくらいのことに気が付けずに、大きなお役目が務まりますまい〈以下略〉』 と言ってやったら、その場の者が一言も言うことができなかった。」

（２／４） 「三郎右衛門が怒って、御用箱からおれの手紙を取り出し、 『貴様が書いた手跡だ。よく見ろ』 と、おれに向かって投げ出した。おれは手紙を拾って、燭台を出させて大声で三度繰り返し読んで、兄へ返した。 『よく似せました』 とおれが言うと、 『何と、これでもつべこべ言うか』」