劇画ロードショー小史・43
1976年月刊少年チャンピオン5月号「ル・ジタン(作画・高山よしのり)」。
アラン・ドロンが主演した映画のコミカライズ作品。平和な暮らしを夢見ながらも犯罪から逃れられない主人公と、彼の逮捕に執念を燃やす警官を押さえた表現で描いています。
劇画ロードショー小史・42
1976年月刊少年チャンピオン4月号「狼たちの午後(作画・田辺節雄)」
実際に起きた銀行強盗事件を映画化した作品。アクションを得意とする田辺節雄だが、犯人と人質たちに奇妙な連帯感が育まれる様子を笑いを交えて描写し悲劇的なラストも印象深い。嫁(♂)シーンはカット。
劇画ロードショー小史・41
1976年月刊少年チャンピオン3月号「ブレージングサドル(作画・桜多吾作)」
黒人の保安官が赴任したが町の住人から拒絶され大変な目に…といった内容。シリーズ後半で大活躍する桜多吾作の初登板。映画を無視した終わらせ方が凄い。殺し屋。一人殺すとボーナス100円だって。
劇画ロードショー小史・40
1976年月刊少年チャンピオン2月号「ローズバット(作画・桑田次郎)」
テロリストに誘拐された女性を救出すべく活躍する情報部員(ピーター・オトゥール)を主人公にした作品。犯人の偽装工作(図3)が面白い。掲載誌の印刷状態が劣悪で前半は裏写りが酷く見所の拉致シーンが…
劇画ロードショー小史・39
1976年月刊少年チャンピオン1月号「ドクサベージの大冒険(作画・田辺節雄)」。
ドック・サヴェジと呼ばれる超人を主人公にした映画が原作。現在の日本ではほぼ無名のヒーローだが、その超人ぶりはこの作品で余すところ無く描かれている。wiki読んだら凄いキャラだった。
劇画ロードショー小史・38
1975年月刊少年チャンピオン12月号「JAWS・ジョーズ(作画・田辺節雄)」。
主人公が誰であれ田辺節雄キャラになるが、ロバート・ショーとリチャード・ドレイファスは結構似てる?サメの恐ろしさを過激な描写で描いています。ビーチで子供が噛み殺されるシーンは凄いです。
劇画ロードショー小史・37
1975年月刊少年チャンピオン11月号「ミスター・ノーボディ(作画・桑田次郎)」
飄々とした主人公「ノーボディ」を軽妙に。ヘンリー・フォンダ演じるボーレガードを静かな凄みで巧みに描き分けています。西部劇の定番シーンはキッチリと押さえてコメディ風味も効いた作品です。
劇画ロードショー小史・36
1975年月刊少年チャンピオン10月号「ヤング・フランケンシュタイン(作画・長谷邦夫)」。
映画未鑑賞なのでどの程度原作に忠実なのか解りませんが最後の「死刑」は意表を突かれました。このような部分に当時の編集部と映画会社の信頼関係を見ることが出来る気がします。
劇画ロードショー小史・35
1975年月刊少年チャンピオン9月号「デルス・ウザーラ(作画・石川球太)」。
自然の情景と野生動物の描写で素晴らしい絵を見せてくれます。主人公デルスが信じるシャーマニズムと自然への敬虔な気持ちを細かに描いているので若年層の読者にも解りやすい内容だったでしょう。
劇画ロードショー小史・34
1975年月刊少年チャンピオン8月号「アラン・ドロンのゾロ(作画・桑田次郎)」
作画がとにかく美しい。人物も構図も全て。ゾロと大佐の決闘シーンでページ丸ごと使う大胆さ。古典的ヒーローものとして別格の完成度です。この作品が一人でも多くの桑田ファンに届きますように。
劇画ロードショー小史・33
1975年月刊少年チャンピオン7月号「タワーリング・インフェルノ(作画・田辺節雄)」
映画は見せ場も人物も多い超大作ですが、よくぞここまで綺麗にまとめたと感心しました。「ドラゴン」と違ってほぼ映画のままで描かれています。冒頭で解説してるモブがワイルドで見た風貌。