癒され、そうして迎えたココアのステージは、想像以上にカオスだった。残虐な女王様設定のココアに驚かされたのも束の間、その後の展開も千夜が乱入したり、見かねたリゼシャロが止めに入ったりと、騒がしさは止まる気配がない。でもどこか安心するのは、何故だろう。そういえば、ステージに上がった
メンバーは台本を誰も持っていない。ココアがほんの思い付きで始めた寸劇なのだから、当然だ。にもかかわらず、舞台が不思議と一つにまとまっていったのは、これまで積み重ねてきた関係性があるからだと思う。ココアが女王様として現れ、千夜が乱入し、シャロが止めに入る。リゼが舵をとり、マメが
チノの手を引いて壇上へと導く。皆がお互いの個性と向き合い、時に喧嘩しながらも共に歩んできた歴史がなかったら、今回の文化祭は成功しなかったし、それはココアの手品も同じことだ。ココアがチノに披露した手品は、果たして本当に「イチかバチか」だったのか。個人的には、手品の成功は決して
における最後の文化祭となりうる回に、ココア達は歴史を見せてくれた。それは私たちが追いかけてきた、ごちうさの物語そのものだ。それがきっと、安心感の正体なんじゃないだろうか。
ココアのことを真っ先にお姉ちゃんと呼んだ女の子がいた。彼女は11巻の第1話でチノが案内した、あの観光客だ。
彼女の目に、ココア達の文化祭はどう映っただろう。かつてフユが憧れたように、彼女にとっても、この街が目指すべき「ワンダーランド」になってくれたら嬉しい。あの日の特製パンケーキの味を、チノもきっと、覚えている。
そういやパンケーキ贈呈のココアさん、こんなにも健気で可愛い少女をみすみす逃すとは思えないので、絶対パンケーキ贈呈だけじゃなく、「もふもふのハグ」や、「私の妹になる権利」も併せて贈呈してそう。そして、チノちゃんが後でそのことを知る裏エピソードがありそう
12巻の収録範囲を読み返してて気付いたのだけど、ハーブティーって英語では「Herbal tea」って書くんだね
調べてみたら「Herb tea」でも間違いではないらしいけど、使う人は少ない
ちなみにHは発音せず、日本語読みでは「アーバルティー」になるとのこと
まあ実際、フユちゃんがココアさんを差し置いてチノちゃんの隣に行くか?となったら、フユちゃん的にはかなり悩みそうだな
フユちゃんは「ココ姉と肩を並べているチノ」のことも好きだと思うから