岩明均『ヒストリエ』1~10巻
マケドニアの書記官の歴史漫画
岩明漫画最大の特徴は"当事者なのに傍観者な主人公"。過酷な人生を生き抜く冷静な分析力と深い洞察力。そしてお茶目な人間臭さ。
シーン描写、話の構成、駆引きの面白さ、全て漫画表現の最高峰。
神童と才人が出逢い歴史はうねり出す!必読!
今月末の最終巻発売に向けて『呪術廻戦』読み返してるけど、7巻のここ、前川國男の自邸だな。
山本直樹の『レッド』にも出てきたし、漫画家はみんな前川國男邸が好き?!(と言うか、みんな江戸東京たてもの園に取材に行ってる?!)
今日の #虎に翼 観てて、この漫画を思い出しちゃったな。きっと寅子もこう思っていたはず。そして今を生きる私達ですらこう思っている。
でもこういう先人達がいたからこそ子を産みながらも働ける今の私達があるし、これから子を産む方々により良い社会になってもらうために私達が先人になる必要がある
衿沢世衣子『ベランダは難攻不落のラ・フランス』
日常を切り取る短編集
子供の脳味噌は無限の宇宙。日常と空想が隣り合わせで境目なんか気にしない。些細なことが大事件で、どうでもいいことで一喜一憂。ミクロでマクロで単純で複雑。
「ベランダ」がとにかく良いのでこれだけでも読んで。表紙も◎。
西田ヒガシ『ロマンティック』
知人の救出に来た日本人と反政府ゲリラリーダーの戦場BL
何とも説明難い世界観なんだけど、ハードボイルドなのに文学的、シリアスなのにファンタジィ、男臭いのにフワ甘い、リアルと妄想の境目はどこか。
世界の表と裏を隣り合せにしたようなドラマとロマンの連続。読め!
衿沢世衣子『制服ぬすまれた』
何処かにありそうで何処にもない日常を描く漫画
誰もが持つ思春期の退屈と固執。その発露はワニの置物だったりハンドスピナーだったり。もがく自我と、惑う他者との関係。
心の深層に潜む共感と違和感をグリグリえぐる、ノスタルジィとストレンジで心がざわつく!奇才!