数多ある働き漫画の中で、コロナ騒動に最も自然な形で対応しているのは『OL進化論』。今週はほぼコロナがらみの話で、それでもいつもの日常ムードもそのまま。連載30年を越えてこの進化はすごい。コロナは働き方を大きく変えたので、ストーリー系の働き漫画は軌道修正に苦労しそう。
『相談役 島耕作』、島耕作の孫が島耕作の妻(大町久美子)に惚れる展開でやばい。黒目がハートマークになってる。
まさかの月刊『柳沢きみおマガジン』創刊。中身は過去作第一話詰め合わせが中心で、新作は『特命課長只野仁』(只野が50歳になっただけで中身はいつものやつ)、半自伝的小説、そして『罪と罰』の漫画化。『罪と罰』はギリギリ読める出来だけど、自分以外に買う人なん人いるんだろう。。
話題の萩原あさ美『娘の友達』を読む。「アラフォーのサラリーマンが女子高生に恋をする話」ではなく「家庭も職場の人間関係も上手くいかず逃避したい中年男が、異常に干渉する親から逃れたい優等生女子高生との共依存に巻き込まれる話」。破滅フラグも沢山。思い出したのは野島伸司の『高校教師』。
安堂ミキオ『はたらくすすむ』第2巻も素晴らしかった。定年退職し妻とも死別した男がピンサロに再就職。終身雇用サラリーマンの遅すぎる自分探しが嬢や客を巻き込んで巻き起こすエンパシーの連鎖。世界はクソでも自分が変わればひょっとしたら……と信じられそうになる希望の漫画。大好き。
中曽根元首相は、朝日新聞の『フジ三太郎』で似顔絵がいつも凄く似ていたという記憶が強い。今では信じられないことだけれど、もう絶滅したこういうサラリーマン四コマ風刺漫画も、当時は世論形成に一定の影響力があったのだと思う。
『中間管理録トネガワ』が大ヒットしたのは、ギャグの完成度が高いだけでなく、中間管理職のインサイトを深く突いているからだと思う。人口のボリュームゾーンである40代50代の中間管理職世代が共感出来るサラリーマン漫画は少ないのでブルーオーシャンだったのでは。添付は7巻から引用。