また火砲も土鬼軍の浮砲台に比べれば貧弱です。とはいえコルベットの機動力は浮砲台を遥かに上回り、ある程度の隻数さえあれば浮砲台の艦隊すら「イチコロ」にできます。するとひとつ疑問が生じます。エフタル同盟軍のガンシップは何のために必要なのか、と。
事実、四巻でクシャナ殿下は第三軍のサパタ脱出のための「船団」をナウリム川の向こうのカボ基地から奪取しようとします。そして、ケッチはその「護衛」になります。また、サパタまで殿下が使用したコルベットも、当初の目的はバカガラスの護衛でした。
そして末端、現場レベルでは富=奴隷の獲得にあります。人口減が続く本国では奴隷が高く売れるー ナウシカではないですが、こうしてみるとトルメキア戦役には上層部から末端まで、怪しい大義名分の欠片すら無いですね…正に末世…(そういえば「シュナの旅」でも最大の商品は人間にされてましたね…)
その意味ではヴ王の逃げ帰った息子たちへの叱責は、本心からの失望(儂ならピンチをチャンスに変えるのにこのバカどもは…)と同時に、自らが出陣する大義名分を得るための「演技」と見ることが出来そうです。やっと儂の出番が来た、と。そう考えるとヴ王の宣言への廷臣達の表情もなかなか意味深ですね。
シュワの墓所の「秘密」=旧世界の超技術の存在を知るヴ王は、追い詰められた土鬼軍が何等かの超技術を投入し、どこかで総反攻に転じることを恐らく読んでいました。そして「その時」こそが王の狙い目でした。即ち、がら空きになった土鬼本陣=シュワの急襲で、正に終盤で王が採った作戦でした。
では三皇子の第二軍+第三軍編入部隊はどうか。恐らくヴ王はこの軍では不十分で、いずれ土鬼軍の反撃を受けると予想していたと思われます。事実、三巻冒頭でクロトワが広げていた地図では、大海嘯以前の時点にも拘わらず、トルメキア軍は既にナウリム川以東に後退しています。
まずクシャナについては、そもそも抹殺前提で精鋭たる第三軍を取り上げ、ペジテ攻略だけの小隊で主戦線から離れた腐海南進を命じ、暗殺者としてクロトワを送り込みます。
まずトップ、即ちヴ王の主目的がシュワの墓所の秘密を握り、そのテクノロジーを独占することにあったのは明らかです。が、その割には実は奇妙な点があります。それは、戦闘の主力を三皇子の第二軍と頭(クシャナ)を外した第三軍としていることです。
「ところで上司よ…我輩の残業代と代休、どこに行った?」
「…君のような勘のいいガキは嫌いだよ」
E2乙捕鯨作戦、1週間かけてS勝利53回積み上げるも、全く引き上げられる様子無し。流石にもう資材と時間、あとモチベーションが続かないので、明日からE6に進みたいと思います。よーし、次行ってみよー(全くよくはないのだが)
#艦これ
また、代王クシャナとチククの個人的友誼はともかく、トルメキアー土鬼両国間の関係は、戦役の経過及び事後の混乱(ユパの犠牲やナウシカ達の尽力で大分抑えられたとはいえ)で微妙なものになったと考られます。これは、土鬼避難民が押し掛けた旧エフタル地域も同様(6巻P106-117 )です。