また墓所も諦念を込めて語ります。「数百億の人間が生き残るためにどんなこともする、憎悪と絶望に満ちた時代。調停のため神まで作ってしまった」と。そんな墓所が胎内に後生大事に抱えていたのは、「もはや人間とは言えない」清浄な世界のための理想人間の卵でした。
そんなアヴェンジャー・クシャナは物語の中で大きく変化します。即ちクシャナは相棒/参謀役=クロトワ、同盟者或いは友=ナウシカ、師=ユパに出会い、更にユパの死という犠牲を経て「復讐」に変わる指針「王道」を歩む覚悟を固め、「トルメキア中興の祖」への成長を遂げるわけです。
してみると、ジルが繰り返し口にした「男ならば…」にも、ありきたりな男尊女卑的見方とは別の、「もしナウシカが全く違う性格の人物か、或いは他の後継者ありせば、無理に族長をさせることなく、もっと彼女に合う生き方・育て方もあったのに」という悔恨もあるように思われてきます。
事の起こりはナウシカ達より200年前。クルバルカ王朝末期の土鬼において「彼」は牧人の庭園に迷い込み、暫しそこに住まうこととなります。トルメキアの二皇子と同様、音楽に秀で、庭園のヒドラ達とも仲良くやっていたそうです。
その兄ナムリスもまた、刹那的快楽主義的に生きているようで、その実「何をやっても墓所の主の言う通りにしかならない、もう生き飽きた」という、この上ない虚無に囚われていました。ナムリスほどの者が思うまま生きられないとは、その絶望如何ばかりか…
何故そこまでのリスクを負って国民が野党議員を「鍛えてあげないといけない」のでしょうか。自ら鍛える意思も能力も無いならハナシにならないのですが。もし「実験感覚」で仰っているのなら、せめて動物実験で結果を出してからにして下さいね? https://t.co/UUV0QSQvrz
最近のTLを流れていった一件で思い出したコマ。当人同士がコレで決着しているなら、もはや「外野」が口をはさんで炎上させることでは無いですわね。それこそ矛先が外野=読み手やファンに向かない限りは。
「庭園」自体隠されており、必ず遭遇すると限らない以上、シュワに辿り着いた者は居るでしょう。その場合、考えられる「末路」は以下の通りかと。
①神聖皇帝により邪教徒「青い衣の者」として処刑された:神聖皇帝の権力が確立した二百年前より以降は多分ほぼこれになりそう。
では上兄二人はどうかといえば、暗愚具合では第三皇子に勝るとも劣らず(?)。例えば、王都帰還後に父王に叱責された二人は、国境警備の王命を無視して軍を率いシュワに向かうのですが、第2第3軍が潰滅し、父王率いる本国軍がシュワに出撃する中で、いったい誰が国を守るというのでしょうか!?
ナウシカが牧人から引き出した「真実」は更に残酷でした。浄化完了とともに滅びる腐海の定めは、浄化のために「愚かな」旧人類によって仕組まれた計画だったと。いわば「滅び」すら茶番だったわけです。これは腐海を絶対神聖視し、逆に外界を穢れた場所と見る節のある「森の人」にとり致命的です。