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それはいいのか。

（石川賢のマンガに出てくる人は例外なくそうだと思う）

昔「ゲッター老母」というアニメがあって、年老いた母にゲッター線を浴びせることで、うん、わかってきたぞ…

（最新話ドラえもんのジャイアンシチューがヤバい境地に）

志那虎のキャラを立てるためのエピソードである。一から十まで狂っている。父ちゃん頭おかしい。そしてマンガというのはこうでなければならない。これを大真面目にやるのである。だからこそ読者もついてきてくれる。チクワと鉄アレイとか。

これは純粋に人間の想像力の世界であるから、多分実際のAGIもこのように収斂していくのではないか。なんとなく威厳のある、しかし女性的な、巨大で抽象的で、ようわからん実体のある、はげしく明滅して、そのうち暴走してヤバいことになるような何かである。

アニメのデザインの、世にもおそろしい世界に「線一本ならいいんだろ」というのがある。確かに一本の線なのだが、実はとんでもない情報量の凝縮ということがある。超一流の寿司職人が「魚と飯を握ってるだけです。誰でもできますよ」と言ってる感じというか。絵描きとしては戦慄せざるを得ない。

誰もこのようには描けないだろうし、実際当時誰も描けてないのだが、ちゃんとここまでの仕事をしてある。「おまえにこの一本の線の意味がわかるか？」と言われているようでもある。逆にＡＩくらいしかこの微妙なニュアンスを理解しないのではないか。ここらへんＡＩすげえんだぞ。

（まあてきとうでいいや）

「マンガ」の絵はつまり「そこを描くか！」「そこは描かないのか！」の取捨選択と誇張に魅力が詰まっている。大抵の読者はそれに気づかず、ただ新しいとか古いとかの直感的な印象でそれを感じるのである。しかしただ流行に乗る上手さと違って、根底の絵の巧さというのは何十年経っても古びない。

妄想なのだが、これ何かスクリーントーンで凝ったことやろうとして、うまくいかなくてやり直してないか。