オタクの深層水としての「熱血根性」というのを考えたい。これ戦後にずっとあったわけではない。むしろ忌避されたものが次第にスパイスとしてマシマシになり、石油ショックとも相まって「宇宙戦艦ヤマト」「ウルトラマンレオ」のように倒錯していく流れは15年程の一過性現象ではなかったか。
(妄想陰謀論)
今になって思うに「宇宙戦艦ヤマト騒動」「キャンディキャンディ騒動」などの陰に我々の知らぬジャギがおったのではないか。そうでも考えないと全体の説明がつかないし、そう考えると腑に落ちるのである。そしてジャギは一人のはずがなく、今も普通にどこにでもおるのだと思う。
まったく正しい、そして今の我々はそうでもしないと経済が回らないことも知っている。どちらも否定しないし、どちらも肯定しない。見なかったふりもしない。胡乱な最適解も提示しない。その上で描けることを描くべきなのが我々だと思う。たとえポエムに終わっても。
作者御本人がTwitterにいらっしゃるので聞けばいいのだが、それだとつまらんので今思いついた自分の推測を書く。キン肉マンに登場する「なんでそんなヘンな名前なんだ」という感じなドクターボンベは、幕末に長崎で医学を教えたオランダ海軍医、ポンペ先生から来ているのではないか。違ったらごめん。
中世の作品の抹香臭さが嫌になるのと同じように、我ら同時代の作品における「SF臭さ」「アカ臭さ」「根性臭さ」「絆臭さ」「ゲーム臭さ」みたいなものを覚悟しておくべきであろう。どんな揺るぎない真理に見えるものも、全て移ろいゆく流行でしかなく、何一つ人の心には残らないのである。