『あぶさん』では、1979年の日米野球を題材にした話がある。実際のスコアとは異なるが、一方的な展開が描かれた。描写から、水島が抱いていた大リーグとの実力差、プレースタイルへの反感が垣間見える。
水島新司『あぶさん』18巻、小学館(ビッグコミックス)、pp132-133、p137
北海道日本ハムファイターズ8年、オリックス・バファローズ5年……増井浩俊、13年間の現役生活、おつかれさまでした。FAで当時弱かったオリックスに来てくれたこと、平野佳寿に代わって守護神を担ってくれたこと、嬉しかったです。
水島新司『あぶさん』107巻、小学館(ビッグコミックス)、p40
Czrnwrnさんは「二乃には自分の夢がない 二乃には自分の未来がない 二乃には自分の人生がない」と語ったが、下図のセリフがまさにそうなのだと思う。あんなことを言いながら、何もしなかった。できなかった。姉妹を踏みにじった四葉とは対称的に、二乃はそのしがらみにとらわれて何もできなかった。
そもそも二乃って下図のようなことを言うキャラクターなのか? 「枷」は風太郎が姉妹関係の比喩として用いた言葉だ。それに二乃が思う姉妹の輪とか秩序云々の話は47話で解決したはずだ。さらにこれまで風太郎に対して、消極的かつ受動的な態度を取り続けた四葉を「羨まし」いと言うのもおかしい。
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エスコバーの話を受けて、私は水島新司『野球狂の詩』の一篇『ミス・ジャッジ』を思い出した。
9回裏二死満塁同点の場面、代打の主人公・岩田はフルカウントで見逃し三振を喫する。球場には岩田の母と弟も観に来ていたのだが、この結果を受けて、怒り狂った客が下図の狼藉をはたらく。 https://t.co/JiEwdmfcen
時代が下ると、『あぶさん』でワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について言及する。ヤクルトの古田敦也選手兼任監督との会話から、当時から主力選手の引き抜き、および出遅れが懸念に挙がっていたことがうかがえる。
水島新司『あぶさん』87巻、小学館(ビッグコミックス)、p7、p20
さらに時代が下ると、『あぶさん』ではじめて「侍ジャパン」という名称が登場する。他国の代表選手(ドミニカ共和国代表のマニー・ラミレス)の名も然り。しかし前回同様、ラミレスが代表入りすることはなかった。
水島新司『あぶさん』94巻、小学館(ビッグコミックス)、p182、p191、pp201-202
『ドカベンプロ野球編』52巻では、2003年アジア野球選手権大会が描かれた。しかし、肝心の日本代表は水島が生み出したキャラクターを中心に構成されていた。各国代表は一切描かれなかった。
(続)
水島新司『ドカベンプロ野球編』秋田書店(少年チャンピオン・コミックス)、52巻、pp113-114
大阪近鉄バファローズ2年、オリックス・バファローズ11年、東京ヤクルトスワローズ7年……「グッチー」こと坂口智隆選手、20年間の現役生活、お疲れ様でした。
114話で風太郎は五月に諭され、逃げる四葉を追いかけた。非合理的な判断だ。これまで風太郎と四葉の体力差は明白に描かれており、本人も重々承知しているはずだ。そこに風太郎が一花たちを思いやる心が加われば、五月の忠告を無視してでも彼女たちのもとへケジメをつけに行くはずだ。
#五等分の花嫁
『あぶさん』93巻には、G.G佐藤が登場する。ここで法政大時代のあだ名だとあぶさんに語るが、これは澤宮の記述と異なる。水島新司は彼を漫画で取り上げるにあたって、あだ名の由来も知ったはずだが、故・野村沙知代について触れたくなかったのだろう。 https://t.co/P8GoZtoPjI