MARVELの面白かったクロスオーバー。
X-MENの人間の同盟者として知られるモイラと、ヴァルハラから帰還しヴァルキリーとなったジェーン。
ステージ4の癌を発症したモイラを診察したジェーンは、絶望に暮れる彼女に助けを約束する……というシチュエーションで、パッと見は意外性あるが普通の場面だが。
実はモイラはミュータントを密かに操っていた事が露見してX-MENから、主にミスティークから命を狙われる身になっており、その事情について詳しく説明出来ない。ジェーンはその事を訝しむも、自身も癌を克服した医師という心情と正義の味方であるという性質上、彼女を命の危機から放置する事が出来ない
こう書くと何も知らないジェーン・フォスターの善意を悪人のモイラが利用しているようだが、単純にそうでもなく、この時点でモイラが対立する相手はミュータントであってジェーンは関係なく。意外と策士の割に嘘もつけないタイプなので「巻き込んでごめんなさい」と謝る言葉も割と本音と思われる
こういう善悪の二項対立で割り切れないキャラクターの異なる心情、経歴、立場が生み出す、微妙な関係のクロスオーバーはなかなか忘れ難い。普段なら絡む事が無い人間同士の一瞬の交差に、シェアドユニバースの妙味を感じたんだよな
今回はアクションもありつつ執事エドウィン・ジャービスにスポットが当たる回。ハイテク宇宙基地にあっても、彼が厨房に立つ姿を見るのは良いもの。
「屁が出ない」食事を要求するアイアンマンは斬新な視点。キャプテン・マーベルは韓国風手羽元が好きらしい。ヤンニョムチキンみたいなもんでしょうか
短いながらもヒーロー達の関係も描かれて良かった。一時対立したソーとブラックパンサーの王同士の和解、離縁したワンダとヴィジョンの元夫婦の近況など。
今シリーズは全編アクションの印象が強いが、合間合間にドラマがあり、バランスが保たれる
新章スタート。しばらく姿を見せなかったノーマンが復帰。相変わらず善のノーマンのまま……に思えるが、なんだか怪しい。
X-MENとオーキスの騒動がピーターの生活にも少し影響を及ぼしているのもポイント。
キティもファイヤスターも元々エマがヴィランだった時の因縁の相手だが、今や強い絆で結ばれた(そして恐ろしい)仲間たちになっている。こういう関係の変化を感じるのは良いものだなあ