クライマックスのFF対ギャラクタスのバトルシーン。60年代のコミックらしくセリフが多めですが、実にテンポがいい。カービーの画に、あとからスタンがセリフを当てはめてるんですが、こうまでうまくハマるのは阿吽の呼吸なんでしょうね。
色々と大変な過去を背負いながらも、仲間達と一緒に切磋琢磨しながら成長するワスプ/ナディアの青春ストーリー。仲間の少女達は、誰もがその分野のスペシャリストという設定が現代的。
これが、”実在”するヒーローの難しいところ。78年1月発売の#8の読者コーナーで事故の詳細を伝えたマーベル編集部は、同年4月発売の#11で、このスタントで重傷を負うも、気力でトラウマを乗り越え、て復活するというストーリーを掲載。シリーズを続行させます。
5話目は『キャプテン・アメリカ』#250(10/1980)。大統領選挙の年に、「キャップが大統領選挙に出馬したら?」というホワット・イフ的なテーマに真正面から取り組みます。オリジナルのアイデアでは、本当に大統領にしてしまうつもりだったそうですが、それってスーパープレジデントでは…
一方で地球での争奪戦には、こんなキャラも。タークと呼ばれるこの男、『デアデビル』誌にチラチラ顔を出していたチンピラです(『ボーン・アゲイン』のこいつです、よくまだ生きてた)。派手なスペースバトル一辺倒ではないところが、また面白い。
マニア的な注目点は、最終の#12に、ノンクレジットながらインカーとして参加しているアーサー・アダムス。時間がなくて応援を頼んだのでしょうが、後の寡作ぶりを考えると手が早いとは思えないんですが、それほど切羽詰っていたのか。
収録2話目は、X-MENをゲストに迎えた『アベンジャーズ』#53(6/1968)。まだ十代で子供扱いされるX-MENや、キャップがいないせいかやたらギスギスしたアベンジャーズが見どころですが、とにかくこのエピソードはジョン・ビュッセマの見事なアートに尽きます。構図もポーズもドラマティックそのもの!
今回のアベンジャーズの”ハルク”枠は、『シビル・ウォーⅡ』で死亡した本家に代わって、シーハルクが務めます。ただ、あくまでも”ハルク”ということなのか、歴代最高に”ハルク”なシーハルクに。