「大政翼賛会のメディアミックス」(平凡社)を調べていくうちに驚愕したのがよく言われる長谷川町子の参加以上に戦後「新宝島」で出会う、無名の酒井七馬とアマチュアの手塚治虫が「慰問漫画」と「二次創作」という別の形で参加していたこと。「翼賛一家」の広がりが想像できる。
集英社新書「大東亜共栄圏のクールジャパン」
「のらくろ」の作者田河水泡は、その読者が満州開拓の少年義勇兵の年齢に差し掛かると彼らを「動員」する義勇兵勧誘まんがを描き、のらくろは満州国建設の礎に「動員」され、自らも現地でのまんが教室開催に「動員」。読者、キャラ、作者の全てが動員。
田河水泡が書いた満蒙青少年義勇隊への勧誘パンフと
少年義勇兵を主人公とした「義坊」シリーズ。
「のらくろ探検隊」連載と並行して書かれる。
「のらくろ」の渡航が幾度も遅れる引き伸ばしは自分の読者を「動員」する忸怩だったのか。ちなみに義勇兵は諸文書では「武装」移民とも記載される。
いしいさんの政治漫画でかつてと劇的に変わった事例も。「泡沫候補」と呼ばれ奇天烈な政見放送で注目をあげた候補が「視聴率が得票率なら当選したのに」という「笑い」が成立せず本当に当選してしまうのが昨今。今読むと選挙の劣化への風刺。いしいさんの「昔」の政治漫画は「今」に鋭い批評性を持つ。
敗戦後、同一の義勇軍兵士が当時を回想した文章とマンガ。同一人物なのに「文」は移動中の事故の死や凄惨さを描き、マンガはモグラさえ食べる食糧難を「笑い」にする。彼らが戦時下、教えらた「明るく愉快なまんが」の書式に戦後も無意識に縛られているのがわかる。
4月4日発売「くだんのピストル」。
主人公くだんは文字通り「件(件)」から生まれた少年です。しかし、彼には自分とごく少数の者以外、人は獣に見えますが生まれた時からそうなので気にしていません。その少年が「坂本龍馬のピストル」を奪おうとする。そういう物語。
国民総背番号制と当時呼ばれた構想を財界の要望(実際は外圧)で始めたのが1970年代の自民党。その後制度の名前と次々と変えてこの制度に固執したのも自民党。民主党政権のマイナンバー法案(給付制度と一体)は廃案。今の形に戻しマイナンバー法案を可決、更に今の形に改定し続けたのが安倍政権。 https://t.co/XLOakzSmPC
「米国から「自国の船は自国で守るべきだ」と迫られ、苦肉の策として」「防衛省設置法に基づく「調査・研究」を法的根拠」とした。かつてのイラク派兵は違憲、イラク派兵特措法違反の判決がか規定しています。一読を。
https://t.co/jSF92qE66O
吉田茂国葬時の記事。生前、吉田は貞明皇后葬儀は「新憲法下では天皇の場合の身」とし国葬としなかった、とある。
絵巻物「酒呑童子絵巻」をまんがのコマ割りに変換するプロジェクト、やっと最後までラフが完成。ブラッシュアップして、12月初め、小学校の出前授業でちびっ子に見せた後、無料配信します。2作目も準備中。どっか、単行本にしてくれないかなあ。