『MONSTER』作中では、フランツ・ボナパルタが著した絵本という設定で『なまえのないかいぶつ』が登場する。
ヨハンの心理に影響を与えた寓話の中の“かいぶつ”は、作品観を象徴する純粋な存在だ。
それ自体がアイコン的であり、「偶像」としての怪物のイメージをより際立たせる効果があった。
頼りになるけどあまり強くないとか、タキシード仮面を語る要素は多々あるけど、最も見せ場とされているのは無印の終盤で衛が洗脳されて、ダークエンディミオンとなる展開。
ここら辺は漫画版でも共通で、セーラームーンは目の前のナイトを手にかけるかの選択を迫られる。
道着を失くしジャージ姿で参戦しちょっと弱気な悟飯だが、それでもピッコロを圧倒した敵を瞬殺するという演出
弱そうな見た目でブランクがあってもかなり強いというギャップを見せたのだが、アルティメット状態ではなくフリーザにすぐやられる展開のせいで、その意図が殆ど伝わらなかった失敗例だろう
『マジンガーZ』に登場するあしゅら男爵は東映版アニメだとライバルらしい印象は無いが永井豪の漫画では兜甲児をライバルだと認定する台詞があり其の性質自体はあったと思わせる
『マジンカイザー』では派手な剣戟を展開し『真マジンガー 衝撃! Z編』では今川監督の趣向によりライバルらしい設定となる
かつてのライバルであった天津飯やピッコロとは違い、ベジータは達観性を獲得するのに時間を要したキャラクターだ。
自己啓発にも近いありのままの事実を受け入れさせるという、過程は実に丁重であった
終盤における悟空を真に認めた台詞は数あるライバル関係描写で、最も優れた屈指の名シーンだろう。
その後はベジータを上回る様々な強敵達が出現し、その過程の中でベジータは悟空に対する執着とコンプレックスを深めて行く。
追い越される者の葛藤や反骨精神といった内面描写は、ある意味悟空よりも主役らしくあり生々しい。
これは今までの好敵手達とは少し違う、新しい形のライバル描写と言える。
ジャンプ悪役で認知度が高く悪逆なイメージも強いのは『ジョジョの奇妙な冒険』のディオ・ブランドーだ。
第一部で主人公ジョナサン・ジョースターの家の養子として登場し、少年期からジョジョと対立を深めて行く導入と其の過程は、紛れもなくライバル関係を見所として描いたドラマだ。
花形と同じくデザイン性と設定で身分の格差を演出したのが『エースをねらえ!』のお蝶夫人こと竜崎麗香だ
主人公・岡ひろみの憧れであり、ひろみをテニスの世界へ誘うお姉様的な存在だがライバルとしての対立軸もちゃんとある
劇場版では出崎統監督の壮絶な演出によってよりライバルとしての印象が強い
そしてアメコミ最大のライバルキャラ関係と云えるのが二大巨頭ヒーローのスーパーマンとバットマンだろう
『バットマン:ダークナイト・リターンズ』で敵対してから付かず離れずの友人兼ライバルといったイメージとなり、純真なスーパーマンに対するクールなバットマンは日本の少年漫画的な構図に近い