でも、作品を作ってる人に対するリスペクトは忘れちゃいけない。
自分の作品と批評の基本理念はエスパー魔美の「くたばれ評論家」だけど、今のSNS時代はアレがまかり通せるとは思ってない。
だから今回のSBMドラの記事には作り手の名前は書かなかった(タグ含め)
特定個人に対する誹謗中傷は避けたい。
いつもは「のび太さんは意気地なしじゃないわ」とか庇ってくれるのに
「弱虫よ!!」と本気で怒るのがほんとにジーンとくる…。
もしかしたら庇いつつも心の底で思ってたことが堰を切ったように表出したのかもしれない。
たったこれだけの台詞に様々なバックボーンを感じさせるF先生の言葉選びの凄さよ。
この回ではしずかの本当の優しさと芯の強さが描かれている。この回で最も重要なのは「このコマ」なのである。
「STAND BY ME」はどうか。
この映画の該当シーンでは、虫スカンの臭気に耐えるシーンで感動BGMが流されている。これが個人的には「全く違う」
そもそもこのシーンはそんなに重要ではない。
「あなた弱虫よ!!先生にしかられたくらいで……。」
ここで泣き出す。しかし、涙を浮かべつつも身振り手振りと「……。」から、叱咤が続いたことがわかる。
「泣きながら叱り続けた」のである。
ここでは「泣く」のは本分ではない。「叱る」ことだ。
では、なぜここで「しずかが泣く」のか?
しずかは嫌悪感に耐えながらのび太の元に辿り着き介抱する。そして心底ほっとし、のび太の軽口で我に帰り、怒り出す。
「あたりまえでしょ!!お友だちだもの!!」
のび太の珍しい表情にも注目したい。
つまりこの回では、のび太の異変に気付かない周囲や、ドラえもんや親でさえ見捨てるという描写と対比し、「のび太としずかだけの特別な繋がり」が描かれているのである。
それは「しずかだけがのび太の異変に気付き、見捨てなかった」ということを強調するためである。
話の発端部に「のび太の将来の嫁」ということが挿入されているのもポイントだ。
「しずちゃんさようなら」は、そんなしずかのエピソードのなかでも屈指の名回である。他にもしずかの懐の深さを描くエピソードはあるが、この回で更にしずかの造型が深みを増したと言ってもいい。
原作では「のび太を叱るところ」で涙している。一方SBMでは言い終わった後に「のび太さんのバカ…バカ…!」と言って泣き出してしまう。
この回では、のび太が身勝手で見当違いな心配から「しずちゃんと絶好する」と言い出し、人に嫌われる「虫スカン」という薬をドラえもんに出してもらい、飲む。
しかし大量摂取しすぎて誰も近寄らなくなってしまうが、のび太が自死するのではと勘違いしたしずちゃんだけが、助けにきてくれる。
ミックのアクションシーン②
緩急の付け方がうまい。数コマ跨いだ敵の襲撃を一コマで制してしまうのがカッコいい。
現在はなるべく殺生しないように心がけてるミックに賞金首としての暗い過去があるのもカッコよかった。