「その子がいなくなったときも(中略)、虫の知らせなんかこれっぽっちもなかった。周りの人たちの命と私の命は、全然つながっていないんだなって(後略)」主人公の親友があの震災の日に消息を絶ち、それから3年が経ったある日、出てくる言葉。(『やがて海へと届く』彩瀬まる/講談社)
10/9(水)早稲田はいい天気です。あーどこかに行きたい。そう東吉野村なんてどうだろう?というわけで本の入荷1タイトルだけあります。『彼岸の図書館』奈良の東吉野村で人文系私設図書館を開いた人のお話です。本のある空間の大切を思いつつ今日も20時まで。ビールやコーヒーもありますよー
チラシとか作る時、文章も大事ですが、その文章どんなフォントで書いていますか?『となりのヘルベチカ』はフォントって何?からヘルベチカ、アリアル、インパクトなどフォントの中でも欧文フォントについての歴史、特徴などをわかりやすく漫画で紹介しています。フォントがわかるとデザインも楽しい。
『時が止まった部屋』は孤独死の現場を再現したのミニチュアと、その制作者で遺品整理や特殊清掃の会社に務める女性による本です。様々な孤独死の現場の様子、発生の状況など静かにズシンと教えてくれます。生きるってなんなんでしょうね。と本書を読んでて思わず独りごちてしまう店主でした。
俳優として世界的に有名なトム・ハンクスが小説家としてデビューしていたのご存知でしたか?デビュー作を含む17の短編を収めた『変わったタイプ』。タイプライター収集家でもあるせいか全ての短編に必ずタイプライターが出てきます。ユーモア溢れる作品や、静かな一編などひたひたと浸れる一冊です。
本日8/11は山の日だそうです。というわけで山を身近に感じる場所、里山の絵本をご紹介。『さとやまさん』は里山の四季を美しい写真と柔らかい文章で紹介しています。美しい山への入り口として、野生との境界として存在する美しい里山の四季をお楽しみください。
揚げ物ってどうしてあんなにも美味しいんでしょうか。『あげものブルース』はある意味、揚げ物に取り憑かれた主人公達、三者三様の物語です。ゆるく交差する三者の人生とそれを彩る唐揚げ、天ぷら、トンカツにかりんとう。ホッとなってクスリと笑える揚げ物ストーリです。装丁も楽しい一冊です。
『古本屋台』はタイトルそのままに古本を販売する屋台です。焼酎お湯割(夏はロック)を1杯だけ出してくれる屋台。毎話見開き2ページで終わるのですが本、お客、主人公の葛藤、乱れる店主など変幻自在のお話の数々。当店一応古書も扱ってますが、いつかやってみたいなぁとついつい思ってしまいます。