『ジナス』読了。これで吉田聡作品全てに目を通した筈だがそれが何だと言うのか。俺はこの作品をまるで理解できなかった。これまで作品の端々に覗かせてた観念世界を大解放。異色作にして重要作。何としても読み取りたい。神の秘密を追う藤堂教授に向けられた嘲笑は、そのまま俺にも当て嵌まるのだ。
湘南爆走族読切第1作目を描く直前の作品(の改訂版)『天国と地獄』を読む。地獄拡張工事に勤しむ冥府設計(建設)は後の作品にも度々登場。水木しげるなどのパロディ色が濃いのは当時ならでは。デビュー作『天上界STORY』も神話のパロディと言えるし、この作品にもジーザスや釈迦が登場。
#吉田聡
読切版湘爆3編は連載版と設定が若干異なる言わばパイロット版。少年画報社版単行本から湘爆読んだ世代にありがちなのが「アキラ達は最初弱くて地獄の軍団にやられてた」という認識。読切版も単行本1巻に普通に織り込まれてたので無理ない話。後の講談社完全版では番外編として収録され、本来の形に。
読切版の江口たちの通う学校名は波打際高ではなく西湘高校だった。権田の通う高校は園都成高ではなく北湘高校。ちなみに82年10月に発表された『ゼロハンぶぎ』に登場する江口の通う高校も西湘高校。
これらは単行本収録時に連載版の学校名に書き換えられている。波高も園高も実に秀逸な校名✨
つっぱりがヒロインを〝さんづけ〟するのがこの作品の大きな個性と思うが読切版1作目では「津山」と呼び捨て。コレが普通の感覚。2作目では「津山くん」と森田健作チック。3作目で「津山さん」定着。読切版津山さんのフルネームが 津山みゆき だったのは当時の雑誌調べててビックリした
#湘南爆走族
石井いさみ先生の訃報。『湘南爆走族』のルーツとしてまず挙げられるのが『750ライダー』であると思う。シゲさんはピットインのマスターからと明言があり、当初ヒロインは「委員長」と設定されていたり。でも最も影響を感じるのは作品に流れる〝優しさ〟。真正面から読むのに覚悟がいるほどに優しい。