辰巳ヨシヒロについて片岡義男が寄稿していて意外だったのだが。
片岡義男というと、洋楽の邦題と同じタイトル+洒落た写真の角川文庫の印象が強い。サガンのようで、乾いていて。
辰巳ヨシヒロの漫画はなぜ海外で高く評価されるのか? https://t.co/6Wkwz3fNJB 
   そういえば、『ねじ式』のこのコマ、“眼科”ではなく“眠科”になってる画像を偶に目にして、手元にある『ねじ式』掲載の本を確かめても“眼科”になってて、おかしいなぁと思っていた。
新潮社の『つげ義春 夢と旅の世界』という本で、原稿に修正があるのが確認でき、ようやく合点がいったのであった。 
   『威武に屈せず富貴に淫せず、ユスリもやらずハッタリもせず、天下独特の肝癪を経とし色気を緯とす。過激にして愛嬌あり』。
明治大正の反骨ジャーナリスト宮武外骨を赤瀬川原平が斬る。というか取っ組み合い。というか。『外骨の表現の面白さだけを追い求めて、それを一滴も漏らさず』掬った一冊。 
   月二回発行のビッグコミックオリジナルに連載されていた一話8ページ8コマのショートショート連作集『闇のアルバム』全24話。
『漂流教室』と『洗礼』の間くらいの時期か。一話一話の完成度が高い、埋もれた傑作だと思う。
この頃に楳図かずおが出したレコードも同タイトルだった。 
   こちらは、カルト漫画家川崎ゆきおが何故か立風レモンから出していた怪奇コミックス『怪奇!人喰い猫』。復刻もされていたが、今はデジタルでも入手可能。
絵はアレだが、思春期の不安定な心象を観念的になり過ぎず巧みに描いて、凡百のジュブナイル怪奇漫画とは一線を画している。と思う。 
   中国交正常化を記念して上野動物園に二頭のパンダが寄贈された翌年1973年、パンダフィーバーに便乗して一つの漫画が発表された。『パンダラブー』。作者はさいとう・たかを、辰巳ヨシヒロらと共に劇画工房を牽引した松本正彦。
が、そこに居たのは豚鼻出っ歯の奇妙な(可愛くない!)パンダだった…。