昨日の続き。
やがて青年誌や少年誌にも活躍の場を広げていくが、そこでも衝撃的な愛の物語を発表する。
『初恋 白い少年』(70年 漫画アクション 双葉社) 作品選集(3)に収録
両親を殺されたショックで人形と化した少女(12歳くらい?)を、殺し屋の少年は保護しプラトニックに愛する。
ホラーシリーズ
『ロザリンドの肖像』忠津陽子 76年 白泉社
かわいい絵のホラーときたら、この作品も!
作者は70年代に明るいラブコメで読書を魅了したが、シリアスなドラマもいくつか発表している。
その中でも『ロザリンド…』(75年 花とゆめ)は極上のゴシックホラーで忘れられない。
60年代の少女誌で活躍した男性作家の一人、芳谷圭児。
癖のない丁寧な作風で、りぼんカラーシリーズの『愛と死を見つめて』(65年)などの感動ものが印象に残っている。
『ハムレット』69年 ジュニアコミック(表紙イラスト/水野英子 再掲)
追悼 ささやななえ特集
『真貴子 VOL.3 ひとりぼっちの季節』
プリンセス 76年6月号 秋田書店
大人になりつつある少女の焦りと戸惑いを描く、思春期マンガの傑作。
青と赤の2色カラーが美しい。
〜明日がラストです〜
こんなものがあった
『まんが百人一首』堀江卓 93年 金の星社
昭和30年代『矢車剣之介』や『天馬天平』等の
痛快バトル時代劇のヒットを飛ばした堀江卓(1925~2007)
その後青年誌や学習マンガを手がけた。
趣きのある美しい絵は見ていて飽きない。
昭和の気になる少年マンガを紹介
『どろろ』全4巻 手塚治虫 71年 秋田書店
(初出:67~69年 少年サンデー→冒険王)
妖怪に奪われた体を取り戻す旅を続ける百鬼丸と弟分(?)のどろろ。
伝寄物ダークファンタジーの傑作。
アニメは1969年の熱血妖怪退治も2019年のやや萌え系もどちらも面白い。
切り抜きシリーズ
昭和の気になる作品を紹介
『喪服のにあうエレクトラ』西谷祥子 72年 別マ1月号
美人の姉達にこき使われるエレクトラ
伯父の葬儀で喪服美人と判明
以来伯母と喪服で(葬式を探して)お出かけ
葬儀会場で見かける陰気な青年と知り合って…
単行本未収録なのが惜しまれるラブコメの傑作
里中満智子特集その1
『ピアの肖像』64年 週フレ(『別冊太陽少女マンガの世界II』平凡社から)
兄が愛した少女は吸血鬼?
しっかりした構成で実力を感じさせる。
講談社新人漫画賞1位入賞作。
この作品で高校生マンガ家としてデビュー。
彼女のデビューと活躍は多くのマンガ少女を奮い立たせた。