このお婆ちゃんの、受話器を手で塞ぐと言う所作１つ取っても『#長尾謙一郎』先生の描く人物のディテールは豊か。 なので、表情や台詞も相まってどんな人物なのかをスッと理解できて、同時に親しみも湧く。 その結果、このお婆ちゃんの優しさにグッと来ちゃうのです。 『#三日月のドラゴン』は面白い。

何でこの4人が連んでるのか不思議に思える『#長尾謙一郎』先生ならではのジャンルレスな不良グループ。 今の所、只々悪い不良でしかないが、各人物にスポット当たる機会があるのか…気になる。特にこの帽子のヤツが。まだ喋ってないもの。笑ってるだけで。 色々気になる『#三日月のドラゴン』。

凄く純粋な感覚だと思う。 理性的な潔癖が蔓延している今の世の中に於ける暴力の是非。 大事なのは心意気。 漫画から学ぶ。 『#三日月のドラゴン』は王道の少年漫画だ。 真逆とも言える狂気や暴力的表現を描き続けて来た鬼才・奇才『#長尾謙一郎』先生だからこその説得力がある。

面白い事言ったぞと勘違いして得意げになる人って居ますよね。非常にサブい。 『#長尾謙一郎』先生は、その詰まらない人を［作品として］面白く見せる。 『#三日月のドラゴン』のこのシーン。 このセリフのセンス。詰まんね〜と思いながら笑える。

ヤバい人物を描かせたら凄い。 『#長尾謙一郎』先生のセンスには驚愕します。過去の作品にはそれが顕著ですが、王道青春漫画と謳われている『#三日月のドラゴン』にも。 けれど、色物として浮いたりせず、作品に収まりつつ濃ゆく良い存在感。この加減。流石です。この台詞回しw

『#三日月のドラゴン』のこのページをめくった途端に哀しく苦しい気持ちになる。その中で小さくも温かく穏やかな祖母の存在が主人公龍之介と同じ様に読み手の胸を締め付ける。 過去の作品で『#長尾謙一郎』先生の描く暗さ、夜は不穏なイメージが殆どだが、それとは違う面がこの作品では描かれている。

『#三日月のドラゴン』は『#長尾謙一郎』先生の過去の作品達に見れる【長尾節】が、「良い意味で」払拭された訳ではなく、それが所々に表れる事で作品に独特な旨味を含ませている。 だからこそ王道青春漫画と謳っているのに新しさを感じるのだとも思う。 色々と面白い漫画です。

『#三日月のドラゴン』では主人公 『龍之介』を見守る様な視点でモノローグが添えられる。 この、穏やかに見守る親の様な語口。 龍之介の両親が他界している事もあり、沁みる。 個人的には作者『#長尾謙一郎』先生自身が語っているのをイメージして読んでいる。若しくは武田鉄矢とか。