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「諏訪部が博奕をしている間、おれは常磐町の女郎屋へ行って、女郎を呼んで遊んだ。
夜の七つ頃、迎えを寄越したから、茶屋へ行ってみたら、諏訪部が六百両ほど勝っていた。おれが見切りをつけて連れて帰った。」
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「初めはたゞ一人、樹木が森々と茂つている社内にあるのだから、なんとなく心が臆して、風の音が凄じく聞こえ、覚えず身の毛が竪つて、今にも大木が頭の上に仆れかゝるやうに思はれたが、修行の積むに従うて、次第に慣れて来て、後にはかえつて寂しい中に趣きがあるやうに思はれた。」
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和蘭の文を読習し初めしは、天保十三壬寅の秋ごろ成りしに、此ころ少しく解し得たるものあるに似、いとた易き文など書き試むれば、世人甚恐れ、彼も又遠からず災に逢はむなど耳にし、また近きわたりのやからなどやがて其出入を厭ひ、甚敷は、子、災を以て我を煩らはす事勿れなど云ふ者あり
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※フィクション演出です。
麟太郎が23歳の年、2歳年上の民さんと結婚したことを元に構成したお話です。民さんはいったん地主の岡野家の養女となった後、勝家に嫁ぎました。
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「大川丈助は仙之助に金五両貸して取り入って、とうとう岡野の用人に収まった。」
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「おれが奥方を世話してもらった時は、知行所に相談して、岡野の暮らしは百姓のまかないにして、何も困ることがないようにした。〈中略〉たちまち元の通りになってきたから、孫一郎の伯父の仙之助の薦めで、大川丈助というまかない用人を雇うことになった。」
#はやおき訳
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「丈助がご老中に直訴したものだから、事態がややこしくなってきた。
丈助の身柄は岡野に引き渡しになった。頭(かしら)の遠山安芸守から通達があるから、岡野は丈助を引き取って、長屋へ押し込めて宅番を付けた。」
#はやおき訳
友達とのチャット。
お互いアバター(仮想空間上の自分の仮の姿)を立ててやりとりします。
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「なに、みなが坐しても、銭の事やら、うまい物の事やら、いろ々々の事を考へて、心がどこにか飛んでしまつてゐる。そこを叩かれるから、吃驚りしてころげるのだ。」