今週の「1日外出録ハンチョウ」第138話[各飲]は麻雀回だ!!ん?麻雀回…でいいんだよな…? 「いや、麻雀回と言うよりはヒストリエ回だ!」「バスケの話の方が長かっただろ」とか言われたら否定できないんだけど、いちおう麻雀回ではあるもんな…。 
   「兎-野性の闘牌-」、麻雀漫画である以前にまず漫画としてちゃんとキャラクター設定やその配置がちゃんとしている所が好きなんです。第1話の俊と園長が出会った時点から考えてたのかは分からないけど、少なくとも9話までには義兄弟設定や長期の展開が構想されてるんですよね。 
   未来日記3巻のこの黒塗りのコマ、表現の自由がAmazonに屈したコマなのかなぁ。子供を◯す描写はいかにもNG判断されそうだし。 
   「兎-野性の闘牌-」、3巻の山城組代打ちとの対抗戦の決勝がすごく良いという話をします。まず、園長と同格みたいな扱いだった豪運キャラの仙道が軽く手玉に取られるのが良いです。豪運だけでは勝てないんだぞ、と。そして、それと同時にこの勝負のラスボスとなる柏木の格を示してきます。 
   仙道は柏木にも兎ユキヒョウコンビにも敵わないとなっても、あとはただの置物となるわけではなく、「自分の豪運を柏木にトス」とか「差し込みをして飛ぶことで勝負を終わらせようとする」など、コンビ同士の麻雀勝負であることをちゃんと活かして最後まで働いているのが良いですね。 
   22話ラストから無駄な言葉、つまり麻雀の発声や点数申告以外の台詞が無くなるの、ほんとクールで良いです。「前に出ての打ち合いだろう」などは麻雀牌を通じて会話をしており台詞にはしないですし、1枚目の画像で投げ捨てられたタバコが実は当たっていた新庄さんもちゃんとモノローグでツッコミます笑 
   差し込みなどで極端に開いてしまった柏木との点差を縮めないといけないのですが、その存在しない局での和了へと至る演出もクールで、これぞ「兎-野性の闘牌-」です。(仙道さんが「おい」と喋っちゃってますが、まぁ兎の不自然な挙動を咎めるのは「無駄な言葉」ではなく必要だったということでw) 
   最終局となった南3局の闘牌も、決め打ちに差し込みや見逃しに一発ツモ食い取りからのラストチャンスで嶺上開花狙いに当然のツモ和了まで、コンビ打ちの麻雀勝負という特殊な状況をフル活用しまくってて、これぞ麻雀漫画の闘牌!という面白さです。仙道が「無駄な言葉」を発した時点で勝負は決した…。 
   「兎-野性の闘牌-」4巻、これから山城麻雀編が始まるぞというタイミングなのに、ここでケイトを登場させて英語台詞で「ジュニア」と呼ぶなど、あからさまにDD編への布石を打つのが良い。麻雀漫画って行き当たりばったりが多い印象だけど、連載漫画として「先の展開」を見据えているのが好きなんだ。 
   1回戦の園長&仙道による爆速決着に、2回戦の全ての局で役満手が入る男とかいう無茶苦茶な能力のゴンVSドラ乗せまくり女・ジャッカルもまた、普通の人間には不可能な人外闘牌でめちゃくちゃに「麻雀漫画してる」のが最高だ。「ここが原点だ」の演出・台詞も筆が乗りまくっている。 
   二階堂地獄ゴルフ、福本伸行先生が「オタクがアイドルに写真撮ってもらう時にハートマークを作ってもらえない例のポーズ」を学習して取り入れてきてるのは面白いけど、二階堂が性欲を発露してきてどんどんキモくなってるのは大丈夫か…? 
   「麻」の1文字はなるべく「麻雀」の方に覇権を握っていてほしくて、あまり「大麻」に押し負けて欲しくはないですね。なぜなら、「熱いぜ辺ちゃん」の辺ちゃんが繰り返す「麻するのっ!」という台詞が不穏になってしまうので…。