川越に来たのはいいが蔵造りの町並みの一番街周辺は「わざとらしいレトロ感」満載のくだらない店ばかりで浴衣を着た若いアベックがイチャイチャしやがってクソつまらねえ町だな、と思ったら新富町1丁目の路地に鄙びた団子屋を見つけた。創業70年超、夏季は餡団子の販売なし。焼団子は香ばしくて美味。
浅草橋駅から徒歩6分、鳥越神社近くの路地に佇む創業約50年の喫茶「はっぱ」
珍しい屋号だが以前はスナックや雀荘も営まれていたとの事。高齢のご夫婦で切り盛りされている。安価なランチの豚しょうが焼とレモンスカッシュを頂く。古い喫茶店が多いこの界隈も地上げで更地が増えてきている。
喫煙可。
大宮駅から徒歩20分、上小町、首無し地蔵尊近く、個人商店が殆ど生き残っていない住宅地に佇む大正14年創業の蕎麦屋。あと4年で百周年。創業前年の大正13年の地図を見るとこの界隈(上小村田)は一面田圃である。往時に思いを馳せる。
鴨汁付け饂飩とざるそばを頂く。手打ちうどんは平打ちで食べ易い。
ひばりヶ丘駅から徒歩3分、老朽化したひばりケ丘プラザ1階に佇む創業51年のサッポロラーメン屋。年配の店主が1人で営業。現店主にオーナーチェンジして屋号にNewが付き36年目との事。カレーライスと屋号の味噌ラーメンを頂く。注文を受けてから肉と野菜を炒める香ばしいカレー。味噌ラーメンも美味い。
千住大橋駅徒歩3分、足立市場食堂棟に佇む創業50年超の食堂。以前は甘味処のイメージだったが今は甘味は安倍川のみ。麺類をメインに2代目の店主ご夫婦で切り盛りされている。冷やしたぬきを頂く。具沢山で旨い。並びの行列ができる新参者の食堂と違い昔からの常連や場内関係者相手の実直な商売に敬意。
「親が56年前に2階でお店を始めて30年前ビルの建て替え時に1階に移転したの。昔は1階にも2階にも沢山飲食店があったけど今はうちと2階の喫茶店だけになっちゃった。寂しくなったわね」
寂れた食堂街に唯一生き残る食堂にて全く期待していなかった天ぷらもヒレカツも温泉玉子も記憶に残る絶品であった。
船堀駅から徒歩13分、商店も飲食店も何も無い東小松川4丁目の路地に佇むラーメン屋。松江の本店で修行された店主が35年前に創業。奥様と2人で営まれている。
ラーメン、餃子、冷シソバを頂く。噂通り餃子が絶品。
住宅地化が進む過疎地で最後まで生き残るのは出前もこなすラーメン屋だと再確認する。
市川駅北口アイアイロード端に佇む創業54年の焼き鳥屋。再開発で昔ながらの商店が殆ど無くなった市川駅前で最古参の飲食店のようだ。焼鳥、つくね、ハツ、ホルモン焼きを頂く。鮮度抜群で旨い。
「若い人向けの店ばかりになっちゃった」
80歳近い若くて優しい女将さんに街の歴史を色々と教えて頂いた。