12日付公明新聞を読みながら、「この絵柄、このノリは…アクションで『パリッコの都酒伝説ファイル』を連載しているルノアール兄弟では…?」と思ったら、やっぱり作画担当の「うえだゆうさく」(上田優作)だった。
作品中に効果的に日本の古い歌謡曲が出てくるとテキメンだなあ。
『BLACK LAGOON』12で、五人組の刺客の一人・ルマジュールが八神純子「みずいろの雨」を聴いているという設定は「黒スーツに身を包んだ戦闘美少女」という形象と併せてグッとくる。
「みずいろの雨」を聴きながら読んでしまう。
同前p.339
しかしそれらのことは瑣末なことなのだ。
状況をサクサクと説明してしまう、このテンポの良さに脱帽する。
いにしえのマンガのテンポ、藤子・F・不二雄のテンポの良さを読んでいるかのようだ。
そして、風俗が昔のままであるのも、むしろ読者年齢層に適応させた進化形態と言える。
倉田よしみ「味いちもんめ 継ぎ味」/スペリオール24号p.336
女性側の髪型・服装(特に右端)に、ある種の斬新さを感じる。
はじめ1970年代の回顧? とか思ったが令和の話。
男性側もなかなかのもので、左端はスーツにネクタイ、右端は起業を考えているが、3人とも大学生である。
渡辺ペコ『恋じゃねえから』2(講談社)。
紫(ゆかり)の住んでいるところに茜が訪れる。
茜が福岡空港に着き、電車に乗っていくと「海だ!」と言える景色が登場し、「次の駅海近いよ」と言って降りるんだけど、これってJR筑肥線の今宿駅では…。
2人が座ったのは長垂海浜公園か。
(同巻p.134)
速水螺旋人『スターリングラードの凶賊』1。
独ソ戦という歴史のど真ん中に、速水のドラマとグラフィックを投入。
読むぼくに「戦争」の歴史と、その中で「エンターテイメント」としての物語がどう響いてくるか、期待。
すでに下のコマは、ぼくに響きまくっている…。
(同書p.37、白泉社)
島本和彦『アオイホノオ』7、p.132、小学館
主人公が「先にやられた」ことに浅薄な衝撃を随所で受け続け、それを通じて「先にやられる」というのはどういうことかを多様に批評しギャグにしてしまう。
挙句に「先にやられた」はずのジャンルを実作(風の戦士ダン)によって乗り越えてしまう。恐るべし。
@gingerale500ml 山岡・横山『徳川家康』では本能寺前のくだりで家康が信長の臣下であるか、同盟者(親類)であるかは下図のように物語解釈の極めて重要なポイントなので、そのあたり詳しく見たいところです。信康事件の過程で見られるのですかね…。
(山岡荘八・横山光輝『漫画版 徳川家康5』講談社、p.39、p.55)
戦国時代には蒸し風呂の方が主流であったということは知らなかった。するとこの横山光輝の松平広忠の描写は一般的ではないと…。(横山・山岡荘八『漫画版 徳川家康』1、講談社、p.485)
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#どうする家康
山岡=横山『徳川家康』でも一条三位みたいなビジュアルで徹底した暗愚として描かれた氏真を、「天賦の才はないが努力家だった」として描いたというのはあまりないのでは…。
いや、全然他の文献あたってませんが。
(山岡荘八・横山光輝『徳川家康』3講談社文庫、p.281)
#どうする家康
子貢の「兵・食・信」のエピソードは、山岡荘八=横山光輝版『徳川家康』では雪斎が竹千代に出すお題だな。
竹千代が心底不可解な顔をするシーンで、印象に残る。
(前掲『徳川家康』2、講談社、p.271)