離陸時はまだなんとか耐えられた加速Gも、ブースター点火後は洒落にならなかった筈。「火球の子」仕様のシートは対G用の設計になってはいるが、それでも訓練を受けていない女の子には地獄である。
住宅密集地の近くでブースター全開とはいかないので、点火できるのは高度6000を超えてから。それでも地上では爆発音のような音響が轟いたはずである。
夜間の離陸で、さぞかし基地の広報は苦情の対処に気を使ったのではと思われる。すでにマニアによる撮影もされてはいるのだが、その正体は世間一般には知られてはいない。
「成層圏のさらに上」とは、高度30000mを超える成層圏上層のこと。あのSR-71ブラックバードでも届かない高度である。
ネルフ並みの強引さでいきなり実戦配備される女子高生。成層圏飛行では密閉度が高く服の中も気圧を保つように作られている「与圧服」が減圧症対策のため必須です。45000フィート(13000m)を超える飛行ではこれが必要となります。
ヘリと同じ垂直離着陸ができるパワードリフト機であろうと、本来は着陸に滑走路を使うはずなんですが、無理やりエプロン(待機場)に降りるところに事態の緊急性が伺えます。入間は都心から最も近い航空自衛隊の基地です。
忍の「ステルス能力」にはムラがあるので干渉力が低いときなら、「そこにいる」と強く認識できていれば見ることが出来ます。この場合は電話の相手が彼女を認識できたので、黒服の女性は「視る」事が可能だったんですね。
主人公の隠(なばり)忍は元々皆と同じ黒髪だったのです。いまどき古典的な黒いセーラー服にしたのはこの白い髪を強調するため。さぞかし目立つ気がするのですが、普段は殆ど認識されないので気にする人はいません。
イチャイチャしている二人には、白い髪の女の子は見えていません。というより「ここにはいない」と認識させられているといったほうが正しいかも。
ドラえもんの「石ころぼうし」って道具、おぼえてますか?
「ご冥福を祈ります」なんてお固い弔辞はやめてくれ、と彼なら言うかもしれない。
「一足先に空の上だ。追いかけてくるんじゃねーよ、坊主」
今までとは次元の違う「宇宙機」サリッサ・プレスティオの訓練を続けるダンク、しかし周囲の眼は戸惑い…そしてあの国から”火球の子”がやってくる!彼の驚愕の能力とは…!?本日17:00より公開!