コマの中にどこまでの範囲が描かれているかで、伝わる内容が変わってくるのです。

専門学校での授業。 マンガ初心者の１年生初期課題として必ずやっているのがこれです。 キャラクターの表情・演技の課題です。 トライしてみてください。

表情を明確にする事で、マンガとして伝わる内容がガラリと変わります。 ３例を描き分けてみましたが、他にもたくさんあります。

昔の話。 「COM」が編集方針がガラリと変わって「COMコミックス」になったとき、初めて原稿の依頼を受けて載ったマンガがこれ。 「コロコロコミック」や「マンガ少年」より以前の絵柄です。

私流の「シナリオ＆コマ割り計画書」と「実際のコマ割り原稿」です。

コマの中で「時間が流れる展開・出来事」が表現できます。 これが「マンガの独特な表現」の面白さなのですが、この意味が分からない人がいるようです。 （「怪魍奇譚」より引用）

「添削」は口だけで教える（アドバイスする）ことは不可能です。 具体的を示して、納得してもらう必要があります。 解説も必要ではありますが、解説だけでは伝わらないのものなのです。

当然といえば、当然の話です。 だからこそ、冒頭導入部は重要です。

結婚前、独身時代の作品です。 急に依頼があって、もらえたのは１週間。 雇われデザイナーとして月曜から土曜日まで働いていた時なので、マンガ描き作業に専念できたのは日曜日だけ。 アシスタントなしで一人黙々と描き上げました。 そんなSFマンガです。

「もう逃げ場はないぜ」と迫られた人物を描くひとコマに、説得力を持たせる描き方。 マンガとしての見せ方（演出）が大切です。 さてどのコマが伝わりやすいでしょうか？

「マンガのマンガ／コマ割りの基礎編」で一番伝えたかった事はこれなのですが、伝わっているのかが不安なのです。

参考になれば・・・と、定期的にアップしています。 これは専門学校の学生が描いた１ページ（絵柄のみ私が描き直しました）。 これに対してNGな部分の指摘やアドバイスは可能ですが、具体的にどう描けばいいのかは「学生には理解できない」ものなのです。