ただそれらを勘案しても、この大河ドラマには、さすがに心動かされるものがある。それぞれの思い、それぞれの考えに基づいて「真理」を探求する…と言うより「真理に取り憑かれた」人々の生き様と死に様は、人間や知性というものの根幹について考えさせる。
まあそれはそれとして、テレビドラマも良い出来だが、ここで描かれているのは、原作漫画のほんの一部だから。ドラマが気に入った人も気に入らない人も、ぜひぜひ壮大な原作を!
やはり『ゴールデンカムイ』って、思いきり「男子漫画」であって、2010年代のヤンジャン連載の漫画だからギリギリ許される部分が多く、今の時代にそのまま実写化したら、別の意味が出てしまってマズいだろうというノリが満載だな…
@Tomoaky88 なるほどねえ。確かにこちらもテキスト多めではあるけれど、コマ割りや構図、人物の表情など、普通に漫画らしい表現。やはり『ミステリと言う勿れ』がかなり特殊な立ち位置なのか。絵を描くことに飽き、ストーリー作りだけに力を入れたくなったのかしら?
しかし問題もあり…2巻まではよかったのだが、恋愛リアリティショーが舞台となる3巻では、キラッキラな若い子たちが何人も出てくるため、もはや誰が誰なのか判別できず、何回も前に戻って「これは…あの子?」と確認するはめにw もうちょっとキャラをそれぞれ描き分けてもらえませんでしょうか…
親から受け継いだ風呂屋を営む、夫に失踪された女性と、そこに手伝いでやってきた謎の男性を中心とした人間ドラマ。劇的なことはほとんど起こらない、一見地味なタッチなのだが、小津安二郎映画を思わせる完璧な間とリズム感が一切の退屈を許さない。