サバサバ怪物女子の活躍。ぶっちゃけサクサク読めて面白い
実際作者の意図がどこにあるのかは判断がつかないけど
アイコン化されたクソ女あるあると、罰が下って堕ちる様をみてスカッとするのが素直な愉しみ方だろう
しかし、どうも網浜姐さんの境遇の方に感情が寄って少しつらいところがあるのですよ
たとえば、目標の惑星へ向けて出発、とエンジン点火したあとのこのシーンとか、細かくてすき (なんでそうなるかは次のコマ)
ゼロ年代を過ごしたぼくにとっては、
いわれてみるとクソダサ90年代、唾棄すべき90年代、というのが頭の隅っこにあるような気はします
2020年代にもなると、やっぱり90年代カルチャーもすごかったんだ、と再評価のきらいもありますね。90年代はなにも変わらずにそこにあったけど、ですが
ハン角斉「67歳の新人 ハン角斉短編集」
無骨な描線で描かれるいぶし銀の画面。表紙にもなってる、グネグネしたペン線で埋め尽くすように表現された星空なんか堪らない
不条理で怪奇、どこか浮世離れした独特の世界観に、中高年の悲哀を湛えたおっさんキャラ達のリアリズム…
全篇凄まじく良かったです
「商社の赤い花」めっちゃ好きですが、
その中の一コマに、「定年促進剤」なるモノが登場します
これ、すごいと思ってまして。めちゃくちゃ観念的ではないですか
「定年促進剤を飲む」てどういうことか?ただ老いるってこと?時間感覚が狂うってこと?飲んだら会社システムに影響する?
考えるほど怖い
中沢啓治「げんこつ岩太」
「さあーこの世は生きる戦場だ
なりふりかまわず
おれの戦争を始めてやるぞー」
亡き母のため、純金の墓を建てる夢を抱くスナックマスターの快男児、地獄行きの念仏唱え、悪党どもに鉄拳制裁じゃ!
中沢啓治渾身のギャグマンガ。笑いと狂気の怪作
なかなか過激で面白いですよ
工藤正樹「現代恐怖館」
怪奇、サスペンス、サイコ、、濃い、、濃厚に匂い立つホラーの香り。野太い線で丹念に描かれる独特の絵柄で魅せる、ハッとする物語の展開がとても凄い
個性的な作家陣のアックスや怪奇の中でもさらに異彩放つ、個人的にとても印象に残る作家さんです
単行本「断罪」もおススメ