『こがらしの夜』(木内千鶴子)は、治療費が払えないため名医に母親の診断を断られた少女が、名医の息子の無実の証言を拒む物語。ああ、清張『霧の旗』に似てますね。ただしこちらは少女マンガ的に平和な解決。
『のろいの黄金塔』も含めて同じ号に3作も翻案めいた作品が掲載されていた時代。
『ママが消えた!?』
旅の途中に会った誰もがスーザン母子を知らないといい、ついには自宅にまで見知らぬ他人が住んでいたことに。刑事が真相を突き止める手がかりはちょっと凝っている。
ヒロインの名前はスーザンなのに、最後でアリスって言っちゃってるわ。
(アリスは『消えた花嫁』のヒロイン)
『ママが消えた!?』(鈴原研一郎)は、タイトルとホテルに宿泊したはずの母親を誰も知らないという展開でわかるとおり、アイリッシュ『消えた花嫁』の翻案っぽい。
あるいはパリ万国博覧会で母親が消えたという都市伝説も参考にしているかも。
長らく探し求めていた雑誌が届いた!
「週刊マーガレット」1966年4号。一部のマンガがスクラップ用に抜かれており綴じがバラけているため破格値で入手。
お目当ての『のろいの黄金塔』第2話は無事。読む人が読めば元ネタがわかるはず。
ところがこの号、さらに珍発見が!
(続
雑誌連載当時の金田一耕助の挿絵を見るとだいたい襟足が短くてうなじが出ている状態で「もじゃもじゃ」している。
長髪設定になったのは石坂・古谷の金田一が映像でもわかりやすくモジャモジャさせるには長髪にするしかなかったからじゃないかな。
横溝関連はこの5冊。1冊をのぞいて盛林堂さんにて。盛林堂さんの本はいつも状態がよいので買うしか選択肢がないのだけど、くり返しますけど私ゃコレクターではないので…
@y_m_sunadokei 内田康夫『遺譜 浅見光彦最後の事件』
中山七里『毒島刑事最後の事件』
山本巧次『留萌本線、最後の事件』
紺野天龍『神薙虚無最後の事件』
今日の『シャーロック・ホームズの冒険』が「マザランの宝石」と言いつつ「三人のガリデブ」回と聞いて。
#妻が活躍するミステリ
横溝正史「人形佐七捕物帳」
佐七の恋女房お粂、嫉妬深いのが玉に瑕だがいつも夫婦げんかをしているわけではなく、事件に首を突っ込んでは佐七より先に手がかりを見つけ出すなど意外な活躍も。その代表例としては『捕物三つ巴』。
(『完本 人形佐七捕物帳 三』収録)