「就籍とは」
「同日 国会」
「猫人間ですにゃ 猫人間だ!」
との言葉や場所や状況の提示、転換を見事に、例えば(kindle版で読んでるので紙でもそうかは分からないけど)三か所共にページをめくってまず目に入ってくる右ページ最上段で出してくるし、
スローループ8話(原作19-20話の、以下言及はは20話冒頭)、釣った魚をリリースするか、「針をひっかけて水辺までひっぱちゃったなら 食べなっきゃって思っちゃうな…」かで二人の他者への態度、それが他者のため以上に自分のエゴだというのも観た上でそういうのだという対比の場面。
この沈む体と浮き上がる鏡像、
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原作(15話/3巻)だと特にそういう画じゃなかったのでアニメ独自の演出であるっぽい。どんな意味合いなのかな。本気の勝負の嬉しさに喜び興奮する水上さんと、負けに沈む小路さんの対比とか?ちょっとわからない。ともあれ面白い画だったなー。
明日ちゃんのセーラー服8話の水泳勝負、木崎さんの「一ついいかしら小路さんは水泳が得意よ」からの流れで行われたのだけど、原作だとそこの14話「りりって呼んで」の中にアニメだと7話冒頭に入った、釣りの日の約束通り「小路さん」「江利花ちゃん」と教室で初めて呼び合う場面を挟んでいるので、
戸鹿野舞衣さんは良い。原作描写と比べても(事前に掘り下げが入っていたこともあり)キャラの心情がより細やかに表に出ている観も。
そしてアニメでも原作でも蛇森、お前というやつはなぜそんな無駄に腕組んでもっともらしそうな……。
ああ、CUE!9話でスポットライトがあてられた九条柚葉役の村上まなつさん、
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どこかで聞いた名前だなと思ったら、どこか、なんてものじゃないな。今、毎週すごく聞いてるし、以前も聞いてたな。
『スローループ』6巻。
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41p/37話「幸せ」。この独白が回想/2コマ目から現在/3コマ目をまたぎつつ(今もその気持は続いている、という風に)、その出せない感情を封じ込めるように、それでも熱が加わり炊かれているように炊飯器を「パタン」と閉めるのちょっと怖い。でも、
言わなくても、知らなくても、なぜか行動が噛み合って「そっかあ… ほんわ…」と暖かな空気が流れるし(44p)。
そしてあのとき土屋さんに言われたのはいわば"蓋を閉じなくたっていいんじゃない"というものだったけど(34p)、
ひよりがくれたのは"蓋を開けて何が出てきても、一緒に受け止めるよ"とより踏み込み寄り添ったものだと示される(48p)
だから「? どうしたの小春」と聞かれ「なんでもないよー」と答える言葉と笑顔(49p)にさみしさは多くは詰まってはいないんだろうと思える。良かったね。
そしてその後、小春のいた町をたずね、小春の旧友・土屋さんとのやりとりも経て、悩みに沈むひよりも描いていって。
いつもは同じ部屋で隔てられることなく心を通わせている象徴だった二人の部屋の光景が明暗で区切られるキツいところも交えつつ(154p/42話「優しい気持ち」)、
「人の事なんてわからないのに」と言ったかつての土屋さんの言葉(38p/37話)も相手の心に届かせる糧にして、
相手の心の大事なところについて下手なことを言って嫌われる恐れにもひるまず明暗の境界を飛び越えていって(160p/42話)。
発端の37話で炊飯器を閉めた心の封印に対応するように「一年間熟成させた手作り魚醤」の「開封の儀」が執り行われる(166p/42話)。