おはようございます。
今日も一日、この精神で4連休まで持ちこたえたい。
(座右の銘なので何度でも貼るのだ)
その意味で実は墓所と巨神兵は根は同じ部分があります。人間に絶望し、人間外の知性体に救済/裁定を委ねた点で。そう考えると「神までつくってしまった」という墓所の台詞は、巨神兵のことを指すのと同時に、自身を自嘲してもいたのかもしれませんね。
最後の③は、人間以上の知能と超能力を持つ人工生命で、恐らくは墓所自身もこれに当たります。巨神兵といい、旧世界は人間以上の知性体を作ることができ、またその必要があったと思われます。要は人間同士ではもう埒があかなくなっていたと。
ただ、この②のヒドラ化には限界もあるようで、墓所内には体が朽ち砕けて頭だけになった教団員も出てきます。もしかするとヒドラ培養のエサとなる「死体」も、この限界を迎えたヒドラ達なのかも…だとするとタコが自分の足を食べるような話ですね。
次に②の型ですが、墓所に仕える「教団」のメンバーがこれにより数百年…場合により火の七日間直後あたりから生き続けています。また、ナムリスも同様に墓所でヒドラ化していることから、このヒドラ化技術は墓所内で現役維持されていると考えられます。
ところが4巻後半から明らかなように、不妊性のはずの種苗は粘菌に突然変異して暴走、これを「鎮める」ための蟲達の南下が300年ぶりの大海嘯を引き起こし、土鬼は壊滅してしまいます。これではナムリスならずとも皮肉の1つも言いたくなります。名案のつもりでこの体たらくか、と。
勿論、ミラルパ達はこの人工腐海(腐海の成立ちを考えれば「人工」は些か奇妙ですが)を制御する策を講じました。即ち、植物を不妊性に変え、また寿命を短くして枯れ易くすることで国土への害を最小化しようとしたのです。…それでも毒の除去に何年かかるか分からない辺り非情に場当たり的ですが…
そうした意味で腐海の軍事利用は妙案でした。(恐らく)巨神兵と異なり、墓所謹製の腐海であれば兵器加工は容易であり、かつあの恐るべき腐海ーそれもマスクも効かず蟲すら死ぬ強化版ーをコントロールする姿は、僧会の力を見せつけるには打ってつけでしょう。…もし本当にコントロールできれば、ですが。