まず挙げられるのは牧人がナウシカの母を騙る場面です。単行本では牧人本人(?)の姿になっているコマ(左)が、連載版ではナウシカ母子が野原で談笑するー恐らくは遂に実現しなかったー姿(右)となっています。
カボ基地編では兄皇子との対決とその呆気ない横死、母との思い出など、クシャナの内面とトラウマを深く掘り下げる話が凝縮されます。が、実は「出陣前の母への挨拶」場面は単行本で追加されたものとなります(左がアニメージュ連載版、右が単行本第4巻)。
今宵の漫画版 #ナウシカ 考察は上人編の続きで、ナウシカの内なる虚無が「わしたちは同じもの」と言ったことの意味を掘り下げてみたいと思います。実はそこには期せずして、この世界の「秘密の核心」に迫るものがあるのですが…以下順に見ていきましょう。
ナウシカ世界の驚異といえばやはりエンジンが挙げられます。数百年前の発掘品が簡単なメンテで使える上、砲撃で船がやられても割と無傷で再利用可能と、ほぼチートです。どういう冶金・機械電子工学のレベルなのか…
ところが、墓所でのナウシカはそれまでとうってかわり、己が信念を真っ向から墓所にぶつけ、また墓所の思想と存在をも否定していきます。明言こそされませんが、この場面のナウシカはまさに「正義を名乗っている」のです。
その点では寧ろナウシカの方が異例とも言えます。何せ彼女は、墓所が保障する窮屈で単線な救済計画より、人類滅亡すら包含する世界の「可能性」を広げることを選んだのですから(その意味で矢張ナウシカは「道を示す者」であり、人々と共に王道を歩む者=王にはなりえないと個人的には思われます)
「判断が遅い」
…というより、流石にここ迄タイミングズレていると、「実行した責任負いたくないから、わざと手遅れのタイミングで「こっちは譲歩してやったのに」というアリバイ作ろうとしている」ようにしか見えませんよ? https://t.co/oFcFhRin24
更に今回、トドメに足利尊氏公から「大乱さえ起きなければ自分は忠臣として終えられるであろう」発言が出るに至っては、「観応の擾乱」読者としては非常にグッとくるものがあります。ここはまた、亀田先生の感想も気になるところ(?)ですね。