実際、この後は割とすんなり打ち解けていきます。アスベルと一緒に蟲の卵の食事に仰け反ったり、自分の激発を庇って怪我をしたユパに素直に謝ったり。ここでは、彼女の気遣いへのユパの返しもまた素敵ですね…!
先ずヴ王自身は王家の一員ー但し継承順の低い傍系であった可能性が高いと思われます。7巻でのヴ王発言「血統やんごとなき~」「我が血は限りなく古くまた常に新しい」からそのことが伺われます。簒奪絶えない骨肉闘争も「血は古く常に新しい」と言うと、新陳代謝ぽく良いことに聞こえてきますね(笑)。
してみると、ジルが繰り返し口にした「男ならば…」にも、ありきたりな男尊女卑的見方とは別の、「もしナウシカが全く違う性格の人物か、或いは他の後継者ありせば、無理に族長をさせることなく、もっと彼女に合う生き方・育て方もあったのに」という悔恨もあるように思われてきます。
そのせいか、出陣後のナウシカが「父」を思い出す様子は殆どありません。一度だけ、土鬼で物思いに耽る際、王蟲、ユパ「さま」に続いて「父上や谷のみんな」と思い返したのみです。しかも恐らくこの時一番想いを馳せたのは、「包帯を巻いてくれた少年(アスベル)」のことでした。
凡人がしっかり寝ることさえ出来なくなったら、単に「寝不足で頭と体の稼働率が鈍った凡人」が出来るだけですね。それに凡人でもよく気をつければ「それなりのこと」はできるし、世の中の大半は「それなりの出来」の蓄積で成り立っていますので。 https://t.co/UNbQU5FVso
更に言えば①も ア)「庭園」建設と イ)墓所建設に大別できそうです。実は、庭園は異空間への遮蔽、汚染前の大気と動植物保存、それらを「外部支援なしで」自立維持するシステム等、構造としては墓所より遥かに高度な「奇跡の技」でできているのです。
実はマニ族は僧正による反逆計画を(失敗時に類を及ぼさぬよう)知らされておらず、ミラルパによる巨神兵輸送命令にも、ナムリスによる僧会粛清にも唯々諾々と従っていました。そんな彼等に「ナウシカの道」を選ばせたのは、やはりアスベル達の功績が大でしょう。
即ち7巻、難民宿営地で一触即発となったマニ族vs.トルメキア軍の対立を、ユパが身を挺して鎮めるのですが、この時に決定打となったのは、ユパの死に重ねられた僧正(の現影)の復活でした。