インカラマッちゃんの「魔除けの木の枝」の話だが、昔は「匂い」は生命力の現れと考えられ、「悪しきものを遠ざける」とされていたという。 吸血鬼がにんにくキライなのも、そこに起因するものらしい。

「鎌倉殿」で那須与一が登場しなかったことに惜しむ声が湧いているが、与一この後にけっこう心労がパなかったのか早死し、異世界に行って毒吐いてます。

朝鮮特需は、いかにも「戦後日本復興の要因」として語られますが、そうでもなく、舵取り一歩間違えれば日本経済が沈みかけたくらい危険な状態でもあったんですよ。特需って、あんま諸手を挙げて歓迎できない案件なんです。

そして同時に、某超絶美形狐のこの名言の意味も見えてくる。 「切り札は見せるな」ではなく、「見せるべき時に切り札は見せず、出し惜しみし続ければ、奥の手（この場合はさらなる自分の価値）が腐ってしまう」という意味でもあるのだろう。

あの瞬間、ザボエラは最後の選択を間違えたのである。 「ご安心めされよミストバーン殿、まだこのザボエラには切り札がございますぞ」と超魔ゾンビを繰り出していたならば、敗れたとしても、ミストは彼の回収を行っただろう。

なんのことはない、ザボエラの最大の失敗は、「自分の能力を信じなかった」にある。 彼の最大の武器は「頭脳」だったのに、「策謀家」として振る舞おうとした。 そんなモノは求められておらず、もっと上等な策謀家はとっくにバーンの隣りにいるのだから。

したがってザボエラも、忠誠心など無駄にアピールせず、それよりも、「自分のスペシャリティ」をバーンにプロモーションし続ければよかったのだ。 ザボエラは追い詰められてなお「切り札がある」と超魔ゾンビを繰り出すが、あれがいけなかった。

ザボエラの保身は、結果としてバーンの利益になっていたから許され保証されていたわけだが、そこで彼は勘違いをする。いらない忠誠心などアピールし、「捨てられない」ようにしてしまった。 バーンにそんなモノはいらないのに。

そうなると、ザボエラの「とにもかくにも自分の保身」も筋が通っていて、こういったスペシャリストの世界は非情で残酷で、「超有能な一人」と「そこそこの百人」では、前者が優先され、優遇される。 どんな人間性が最低な者でも、である。

というかザボエラ、たぶんバーン様も戦闘要員としては期待しておらず、当人も貢献する気はない。 作中で大きな貢献が、「超魔生物」を始めとした技術であり、ザボエラは「頭脳労働者」で採用された人物と言える。

ちなみにこの時すでにザンスカール戦争時代・・・奇しくも「ガンダムの戦士」であった少年兵ウッソと邂逅しますが、ジュドーの誘いにウッソが応じなかったところが、両者が実は「正反対」の存在だったことを感じさせます。

そして、外伝作品ではあるものの、ジュドーは世界そのものに見切りをつけ、さりとて狂気には染まらず、エクソダスをかますことで、地球圏と決別します。 彼がアクシズ戦役の地獄を超えてなお、「逃げる」選択をできたのは、なにげにあの時のブライトの行動があったからかもしれません・・・・