映画『陰陽師』の
青龍避万兵
白虎避不祥
玄武避万鬼
朱雀避口舌
黄龍伏魔
の呪文は若杉家文書『小反閇作法并護身法』のアレンジで1154年のものだから、
安倍晴明の時代にこの作法が成立していたかは疑わしいという考え方もあるそうで。
あんまり正しいか否をいうと、楽しめないと思ったり。
じゃあそれでみんなが『正しい陰陽道/陰陽師』を楽しんだかというと、そうじゃなくて。
『少年陰陽師』みたいに昔から人気のある小説とか、『双星の陰陽師』みたいに売れてた漫画家の新連載みたいな『叩きづらい作品』以外は、作品の良し悪しでなく『正しくない』というだけで酷評されてたわけで。
陰陽師が使った式盤、
祭祀用のものは材料や形状にこだわり、
占いの計算用のはそうでもなかった、
という違いとかあったのかな。
理論的には『1円玉6枚をエネルギーに変えると、東京ドームいっぱいの水(12億4000万リットル)を沸騰(0度から100度)させることができる』らしいけど。
仏舎利がどれだ軽かろうと、実体をもたない(希薄な)何かを集めて物質を作り出すのは難しいのではないかと思うのですよ。
陰陽師が霊符を使うというイメージは、ブームの初めの頃はあまりなく、霊符は霊符で独立して人気があった気がしたり。帝都物語や孔雀王で陰陽師や呪禁師が式神(式鬼)を召喚するのに五芒星や漢字を書いた札をまいたのが始まりな気が。霊符ブームは霊幻道士や幽幻道士のキョンシー人気の流でできた気が。
室井大資氏の漫画『イヌジニン~犬神人~』。八坂神社とかに使えてケガレ等を対処していた低位宗教者『犬神人』のシステムが現代も残っているという設定。解りづらいけど、私は面白いと思ったり。 https://t.co/oG4Fox9IbL
夢枕獏氏の小説『闇狩師』で、主人公が魍魎を相手に見せて掌で消滅させる箇所があって、漫画『孔雀王』にも主人公が魍魎鬼を相手に見せてから消滅させる箇所があり、後々問題になったのですが。それはさておき、最近発売された実在霊能者の漫画で普通に『魍魎鬼』と言っていて、孔雀王の影響力を再確認
『明治政府によって陰陽寮が廃止されて以降、国家公認の陰陽師は存在しない』けど、それは『現代において陰陽師と称してはいけない』ということではないので、すべての自称陰陽師をこれで論破できると考えるのはあまりよろしくはないと思うのですよ。
占いか本業であるはずの『陰陽(うら)の道』の陰陽師が祓いをしたり、追儺式や泰山府君祭などの祭祀をおこなったり、鬼を見れる霊能として扱われたりするのは、そういったことを陰陽論五行論で説明できる『陰陽の道』と同一視されたから。現代で陰陽師が除霊するとか思われているのもそう。
雑に言うと、
日本には陰陽論五行論という、日本文化と密接に結びついた『陰陽の道』と、
その一部の占いが国の機関で扱われるようになった『陰陽(うら)の道』の
2つがあると。
『陰陽の道』から見れば占いは陰陽論五行論に内包されているけど、
『陰陽(うら)の道』からすれば自分は独立している。