と誰の邪魔も入らない時間を楽しみつつ、元の世界に戻るためのきっかけを求める級友と、そんな彼女に振り回される女子高生の関係性が素敵。
さと先生『フラグタイム』などがお好きな方にオススメの作品です。ご興味があればぜひ。 
   極限下に生き、そして恋をする登場人物たちの中でも個人的に好きなのが村濱雫。
強い責任感を持って逞しく生きる年下の主人公・水上梨々を見初めて誘ったり、切羽詰まった状況にありながら梨々の姿を見て心の赴くままに発情したり 
   しろ先生といえば『ヤマノススメ』でお馴染みですが、今作も風景描写がとても美しいです。
そんな「人生観を変えてくれるくらいのすごい景色」の中でチサトさんと触れ合ったミトが
「またこんな世界に私を連れて行ってほしい」
と願う姿がとても素敵でした。 
   『宇宙兄弟』37巻が来週発売なので。シリーズの中で個人的に好きなシーンを。
宇宙飛行士を夢見る者達が限られた椅子を奪い合いながらも互いに認め合い絆を育んでいく姿が感動的な本作。
恋愛感情ではないのですが日本人宇宙飛行士のせりかと絵名が宇宙ステーションで見せる絆がとても素敵です。 
   輸送人は蓄電容量に優れた「蓄電官」、戦闘力に優れた「放電官」の二人一組で任務にあたるものとされているのですが、蓄電官のエトワールと放電官の美月のバディの関係がとても素敵です。
蓄電官から放電官への電気の補充の方法も面白いのでご興味のある方はご一読を。 
   ヤングジャンプ掲載の稲葉みのり先生の読み切り作品『ふわもみ』。
人に触られることが苦手な電話オペレーター海老原さんのとある誕生日を描いた作品。
気軽に人とスキンシップが取れないこのに悩む海老はさんと、そんな彼女を優しく解きほぐしていく先生の掛け合いが素敵です。 
   松浦理英子先生なとが述べるところの皮膚の快感が描かれる作品として。
『熱帯夜』『防波堤』で性行為をせずに眠る二人が描かれる中で、先述の『雨の降る国』も皮膚快感への言及と、それから異性との遠い距離感があり。
肌の心地よさで結び付く関係っていいなぁ、と思う夕べ。 
   柳本光晴先生『響 〜小説家になる方法〜』のリカ先輩が見せる、天才を前にして傷つきながらも戦い続け秀才の姿が素敵。
日本を代表する純文学作家の祖父江秋人を父に持ち、自身も編集に目をかけられ作家の卵として執筆活動に励むリカですが、主人公・響という天才を前に打ちのめされます。 
   今年のストーリー百合作品における"再生産"の文脈を色々と見返していたのですが。
『HUNTER×HUNTER』王位継承編における、蠱毒的発想による殺し合いの中で共に行き続けるための霊獣を生み、そして霊獣として生まれ変わるカチョウ・フウゲツの「いつでも一緒。死してなお」の文脈がとても好きです。 
   特別扱いしたり遠巻きに見たりせず、互いに分かり合うために本心を語る女子高生の真心の姿を見て、OLの逢乃さんが好意を深めていく描写がとても素敵。 
   収録の、しおやてるこ先生『やくそく』も素敵な社会人百合短編。
しおや先生の『レモネード』や『たまりば』(百合作品ではありません)が好きなのですが、それらと同じく思い通りにいかないもどかしさの中に希望が感じられて素敵。
『アタシのセンパイ』とはまた違った作品の魅力があります。