【読書記録】坂下暁仁『神田ごくら町職人ばなし』リイド社. 2023. 最初のページ、桶職人の釿や鉋の手技の描写にまず圧倒された。刀鍛冶、紺屋、畳刺し、左官の職人技を描く作者の職人技！人情ものとしても良き。村野守美の職人ものを思い出した。続巻がたのしみ。

【読書記録】手塚治虫『 やけっぱちのマリア《オリジナル版》』復刊ドットコム. 2019. チャンピオン連載当時は「異色の性教育マンガ」と言われた作品。他のマンガのちょい出し（鬼太郎やオバQ）は楽しい。 アシが描いた女学生はその後描き直されたそうだ。

【読書記録】松田哲夫編『家族で楽しむ まんが発見⑧どこか遠くへ』あすなろ書房. 2021. このまんがアンソロジーは全9巻だが、もっと短編や中編が読みたい。松田さんに続巻刊行をお願いしたい。 いまの日本マンガはダラダラした長編が多過ぎると思う。高野文子さんの作品は何度読み返しても面白い。

「石ノ森ノーツVOL.18 特集:まんがスクール」福田淳一.2025 1966年の『冒険王』に載った「まんがスクール」に「まんが家の仕事べや」というページがある。背中を向けたアシスタントが描かれていて「永井さん」とあるのは、若き日の永井豪さんのことだろう。

横山光輝『魔法使いサニー』連載1回目から引用。まだこの頃はサリーじゃなくてサニー。よっちゃんはアニメのような長い顔ではないのだな。

【読書記録】澤江ポンプ『パンダ探偵社 1』リイド社. 平成31年. ほかの生き物にじょじょに変化する「変身病」のアイデアが秀逸だが、それを自然な感じでビジュアライズする絵ヂカラが良き。ギガンテウスオオツノシカのシルエットがなにげにせんとくんになってるの好き。

杉浦日向子「合葬」小池書院 江戸の風俗を描ける稀有な才能、杉浦日向子の早すぎた死が本当に惜しい。

【読書記録】大村克巳「はだしのゲン 創作の真実」中央口論社2013年刊。 ジャンプ編集長の長野さんは偉大だな。 マジンガーZ、ど根性カエル、包丁人味平、プレイボール、荒野の少年イサムと並んでゲンを連載したんだから。 第二部草稿は、ネームだけでも絵が浮かんでくる。

これが滝田ゆうなのか？ 平凡社「原水爆漫画コレクション」第3巻・焔光に収録されたは、滝田の少女漫画「ああ長崎の鐘が鳴る」。「抜けられません」の寺町タッチとまったく異なる絵とストーリー。特にやたらとローアングルな描き方に驚いた。

押見修造の描き方は、諸星大二郎や宮崎駿タイプ。影をベタで真っ黒にせず、白っぽくなることで現実感から少しのズレが出る。そして物語がじっくり丁寧に展開するところが、逆に怖い。

【読書記録】おかざき真里「阿・吽 1巻」小学館 2014年。この巻は、業界?からドロップアウトした最澄と空海が山中で出会うまで。 冒頭で信長の延暦寺焼き討ちが描かれる。800年後、最澄の理想とは違った形で大きくなり過ぎたと言うことか。

［読書記録］松田奈緒子「重版出来 １」小学館、2013。 ユーレイと言われていた若手営業の小泉が本気出して靴底が磨り減るまで頑張る話「売らん哉！」が好き。 柔道ギョーザ耳・黒沢心の「重版出来ダンス」あはは。