ミスター・ミラクルに馴染みがない人も、冒頭で基本設定がしっかりと説明されているので大丈夫。実際のところ、カービーが築いた世界をさらに広く広く押し広げた本作においては、読者に求められるのは、過去の知識よりも柔軟な受容性だと言えますし。
6本目は、映画でも人気のハルクバスターが初登場した『アイアンマン』#305。オリジン回からは30年が経過しており、アメコミそのものの変化も実感できます。対戦相手はもちろんハルクですが、この時は知的で冷徹なスマート・ハルクなので、スタークの方が口でやり込められるところが何とも。
調子に乗ったアダムはすぐさまファラオの首をへし折り(!)、自らが王の座に。過ちを悔いたシャザムは、アダムの名を「ブラックアダム」に改めると、魔法で宇宙の果ての星へと追放。
以来、5000年もの間、ブラックアダムは宇宙を飛び続け、ついに1945年の地球に帰還…
これが、”実在”するヒーローの難しいところ。78年1月発売の#8の読者コーナーで事故の詳細を伝えたマーベル編集部は、同年4月発売の#11で、このスタントで重傷を負うも、気力でトラウマを乗り越え、て復活するというストーリーを掲載。シリーズを続行させます。
マニア的な注目点は、最終の#12に、ノンクレジットながらインカーとして参加しているアーサー・アダムス。時間がなくて応援を頼んだのでしょうが、後の寡作ぶりを考えると手が早いとは思えないんですが、それほど切羽詰っていたのか。
さらに、ドラマ化で話題のインヒューマンズがストーリーの鍵を握っており、テリジェネシスなる現象を引き起こします。その結果、インヒューマン遺伝子を持つ人間の能力が覚醒。そちらの顛末は、広告チラシにヒントが。
昔のライフェルドと言えば、インカーのカール・ケセルにかなり下駄をはかせてもらった『ホーク&ダブ』の印象だったけれど、ここまでアート・アダムス風の絵も描けたとは。ずっとこの調子でも良かったのに。 https://t.co/zXPGPzqWrP
ところで、ニールがブルース・リーに魅かれたのは、ヒーローはボディビルダーではないという彼の持論を体現しているせい?
B&B#85では、友人とジムに行ったブルースのこんな描写が。ちなみに友人は、ごく普通のビジネスマン。十分にムキムキですが、これがアメコミ世界の住人の標準体型のようです。
色々と大変な過去を背負いながらも、仲間達と一緒に切磋琢磨しながら成長するワスプ/ナディアの青春ストーリー。仲間の少女達は、誰もがその分野のスペシャリストという設定が現代的。
そしてご対面。「こんなのはアトランティスでも見たことない」なんてさらっと言ってますが。「怪物探しを続けるの?」と訊くショーティにジョーンズ博士は、「いや、大いなる未知のままにしておこう」と返し、遠くからその様子を見つめるチューイで幕。
改編世界モノと言えば、最後は崩壊するのが宿命。神帝ドゥームの理想境も、世界の終焉を潜り抜けてきた「宿敵」リード・リチャーズの出現で……!
2本目は、鎧そのものだったアーマーのイメージを一新させた『テールズ・オブ・サスペンス』#48。魔法の人形で相手を操るミスター・ドールに対抗するために、より軽量のアーマーを開発するというストーリー。新型アーマーの機能紹介もワクワクしますが、呑気なドラマパートも楽しい。