続いて特徴的な悪役の描写が、一目で悪人だと分かるデザインのアーロンだ。
極悪ヤクザvsマイルドヤンキーといった具合の対立構図は、ちょっとした社会の縮図の様でいて後の勝利でのカタルシスも強くなる。
高慢な性格を表すのが、そのギザついた凶悪な天狗鼻というのも分かりやすく面白いアイデアだ。
#自分が心から共感したキャラのセリフ選手権
人が元来持つルッキズムを根拠に、人間の原罪と愚かさを語るオロカメン。
その説法を聞かされても尚、人間を信じると答えたデロリンマンの台詞。
この2人の性悪説的な問答そのものに、あらゆる角度の共感性が散りばめられている。
日本で「ヴァンパイア」という名称の認知を広めたのは、手塚治虫の漫画『バンパイヤ』の影響が大きい
作中の主人公トッペイや他のバンパイヤ達は狼や動物に変身する能力があるが、血を吸う死人の設定は無い
伝承のヴリコラカスは人狼でもあると云われており、そういった手塚独自の解釈が面白い所だ。
2022年は、ドラゴンボールとワンピースの新作映画が近い時期に公開されたのが珍しい年。
2作のクロスオーバー作品と言えば、2007年にジャンプで掲載された『クロス エポック』
鳥山明×尾田栄一郎の分担作画が貴重であり、アニメでも共演済みな悟空とルフィだが、この初絡みが一番自然で印象的だ。
60年代から70年代までの少女漫画で、王子様と呼べる存在の数はとても多く枚挙に暇がない。
顕著な例では、1966年の水野英子の漫画『ハニー・ハニーのすてきな冒険』に登場する怪盗フェニックスが、ヒロインにとって等身以上の存在=神秘的な王子様とも言えるイメージで描かれていた。
その最期も自身の権力を象徴する高い建物ごと蹴り落とされるというのが、上手い符合の当て嵌め方でもある。
キャプテン・クロもそうだが、こういった敵のバークボーンと絡めた倒し方は、意図的にしろ偶発的にしろ非常に良く出来ていた
『ONE PIECE』に関しては、敵をブッ飛ばすその勧善懲悪さが好きだ
全編に渡って状況をかき乱す最大の宿敵・柿崎だが、終盤直前に死亡する役割なので意外にもラスボスではない
全身蜂の巣になりやっと息絶える生への執念からなる最期が凄まじい
ラスボスの名前は毎回忘れても柿崎憲の名前は瞬時に出る。そんなインパクトを無意識に植え付けた名悪役キャラクターであった
エースを殺めた赤犬に、コラさんを殺したドフラミンゴよりも、ベルメールさんを殺害したアーロンの描写のが未だにインパクト強し。
ワンピ史上最凶最悪の悪党で最も最低な悪役は、やっぱりアーロンだなと思う懐古厨なのです。
『FILM RED』、ウタの最後を悟った時のルフィのリアクションがエースの時とは全く違うのが印象的。
まるでビビとの会話で冷静に「人は死ぬぞ」と言い放った、あの頃の時間軸のルフィの様だ。俯瞰して物事を見る、初期の頃に近い肝の座り方がある。