この病気が厄介なのは「特効薬がないこと」「対処法がないこと」 不治の病として世界疾病ナンタラに登録されていいと思う。

エスパー魔美の「名画と鬼ババ」なんかも独居老人ものにカウントしてよいでしょう。

ブラックさやグロさを悪意ある使い方をするのではなく、生と死を等価値に描いてるところがいいですね。この達観視点がF先生の短編に似てる。 オロールの純真な造型と当たり前に行われる弱肉強食の淘汰の対比がいい。

心が壊れそうになったところを人間離れした感覚で無理やり落ち着かせ、自分の使命を再確認する。しかしその前に自分の大切な人の安全を確かめたい これがこの時点での、ヒトと獣の間を彷徨っている新一の正しい心理な筈。 「ヤツを倒す。でもその前にあの子を」という言い方はそれが完璧に表されている

つまり、恋愛とは無縁のような怪物に恋をされるガリィ、一方で普通の少女のように同世代の異性に恋をするがそれは叶わないガリィ等。 そうした「一般的な常識や倫理が転倒したポストアポカリプス」というところがこの原作の面白さであり魅力なのに。 マカクの死には涙さえ流すのがガリィだろう

前置きやワンセンテンスが長い人って基本Xに向いてないんですよね これを『クラピカのジレンマ』と呼ぼう クラピカは性格悪いみたいに言われてるけどあれも前提が汲み取られずすれ違うディスコミュニケーションが描かれてるだけですからね 前提の認識が合致してないからすれ違ってるんだよってだけ

主人公が力を奮ってハイおしまい、な悪役では力のある悪役とは言い難い。 ハンターハンターでパリストンに対してジンが「只の力自慢ならボコって終い」と言っていたのが思い出される。 良い(厄介な)悪役の本質を突いた台詞だと思う。

これは先日読み比べた某作品と某作品の視野の広さ、美徳の描き方の違いにも通ずること 片方は相容れない異生物に対して大きな視野で同情を示すが片方は全力で否定し力でねじ伏せる 勿論私は前者に大変心を打たれ、後者には全く感動しない