1968年に発売された手塚先生のグランドールのテーマは多数の意見に無条件に従ってしまう愚かさとそれを操る何者か、と言う事だと思う。あとがきにヌカミソサービスと言う言葉が出るが、これが生涯ずっと活躍できた方法であり自分のテーマを伝える方便。だから新人に嫉妬したとか変な噂はポーズだと思う
「長いヨミとの戦いだった」と言いながら何度も復活してくるヨミ。横山先生が他の敵を創作しなかったのは「最近のマンガはスポーツ根性ものが多い」と前書きにあるように巨人の星の花形のような宿命のライバルを意識していたからかも。主役よりも魅力のあるライバルを作るのは並大抵の事ではできない
「性と政治の季節」って良いねぇ…なんで小説、マンガ、映画、歌に政治を持ち込むなという人がいるのかわからない。恋愛と政治って繋がっているよね…どちらかだけだと片手落ちだよね…吉田喜重ボックス2、愛と政治の季節!
楳図かずお先生の「イアラ(短編含む)」は「おろち」とほぼ同時進行に描かれた。どちらも横3コマ縦4段の小さなコマの中にものすごい濃い内容が凝縮されている。これは「一つの石」ラストのどんでん返しに向かうセリフの疾走感がたまらない。
人類最悪のシナリオを描いた横山光輝先生の傑作「マーズ」その原型ともいえる「サンダー大王」は真逆の展開でこちらもまた素晴らしい。サンダー大王を軍事利用しようとする敵が途中で誤りに気づき「サンダー大王を見つける事はできなかった」と良心の嘘を示し合せる。こちらは人類への希望の書だ。✨
平成サイボーグ009第29話青いけものは石ノ森章太郎先生の同名作品をアニメに取り入れた巻だが青いけものの原作のテーマをとても上手く表現していて素晴らしかった。このシリーズは原作に一番近く好きなんだがサザエさんの裏番組で放送されたのが残念でした。多くの人に観てもらいたい作品です
水木しげるガロ版鬼太郎夜話ラストシーン。コミックス「どこへゆくんだい?」「旅だよ」オリジナル「どこへゆくんだい?」「お前の知ったことじゃない」こっちのほうが良いな