次の日、顔を合わせたラーナは開口一番に俺に謝罪した。どうやら、俺が勝ったことでチームでの立ち回りが大事だということを認めてくれたらしい。
…それにしても、今日の彼女はどこか変だった。何だか全体的に歯切れが悪いし、なんだかもじもじしている。いったいどうしたというんだろうか?
そもそもラーナは、自分より一回り年下の俺が冒険者として長年やってきた自分に対してあれこれ指図することに不満を持っていたようだ。
とはいえ、こちらも一方的に見下されているようで面白くない。いつの間にか売り言葉に買い言葉で喧嘩になり、やがて「勝った方が相手より上」という話になった。
「もう少しパーティ全体の事を考えて立ち回ってほしい。」そのようにいうとラーナは少し気分を害したようだ。
なぜ自分がそんな面倒なことをしなければならないのか?と返す。歴戦の…特に長年ソロでやってきた人間には自分のやり方にプライドがある…その傾向が強い。
最初の四天王攻略に際して、新たに募った仲間…狂戦士のラーナ。その実力を見る為に行われた初戦闘で、彼女の高い実力、その片鱗を確かめることができた。が、反面、独断専行を行う傾向にあり。そのままではパーティに危険が及ぶ。だが、彼女の力はこの先を戦い抜くためにも、ぜひとも欲しい所だ…
と、そこで春斗に気が付く雪華
しっかりと目と目が噛み合う感覚。春斗がこちらを見ている。自分を見てくれている。その事実に心臓の鼓動が収まらない。どうしても高鳴ってしまう雪華
(※雪華ちゃんは幼馴染の春斗君がずっと好きだが、彼女がとっさに使った嘘が拗れてしまっていることに気づいてない
雪華は休日という事もあり、以前見た制服姿ではなく「私服姿」だった。遠目にもわかるが、カワイイ。「控えめ」に言って「めちゃくちゃ可愛かった」(二回目)
雪華に目線が釘付けになってしまう春斗。やはり彼は彼女の事が好きなのだ。「ああ、くそ。彼氏さえいなければ」(←春斗は勘違いしています
ちなみに小太郎だが、いつもセク●ラするものの肝心な所では踏みとどまってきている。それは奈子が大事だから。しかし、最近の彼女はあまりにも隙だらけなのでかなりヤキモキしている。
他の男にとられる位ならいっそ…と考えている節もあるのでもしかしたらそろそろ進展があるのかもしれない…。
いつもどおりのぽんこつ具合を発揮し、顔を紅潮させ涙目になっていく奈子。いくら周りに人通りが少ないとはいえ、こんな格好でコンビニに行って買い物をしようとしていたのかと驚きを隠せない。
心配、怒り、嫉妬、性欲…いろんな感情でむらむらする小太郎。ゆるせねーよな、おい(; ・`д・´)