現実と夢(虚構)が入り混じる話は楳図かずお作品にも多いな。
楳図かずおスプラッタの最高峰『神の左手悪魔の右手』より『錆びたハサミ』 
   徳南晴一郎『怪談 人間時計』
モラトリアム少年が陥る狂気の世界。
ストーリーも歪だが、何よりも絵が凄まじい。
1962年貸本漫画として発刊されたカルト中のカルト作品。 
   壁の穴から腕が抜けなくなった男いる。
恥ずかしそうな佇まいに同情して抜くのを手伝ってやる。
男の腕を掴み、もう片方の手を壁に押し当てると、自分の腕が壁に吸い込まれていき、男の腕が抜けた。どうやらそういう仕組みらしい。
男は喜んで立ち去っていく。
途方に暮れて立ち尽くす自分。 
   適当に諸星大二郎の『栞と紙魚子』を開いてみても、動きの方向が単純な右から左ではなく、次のコマに繋がるような立体的な構図になってたりする。