水野英子特集その2
『星のファンタジー』(再掲) 68年 朝日ソノラマ
水野さんの作品の中で、どうしても紹介しておきたい一冊です。
『トゥオネラの白鳥』や『みかげ石』等初期の珠玉の短編を集めた作品集。
中でも『カーニバル!』(63年 なかよし増刊)が素晴らしい。
4枚目の右はネタバレ注意。
昭和のりぼんをもう一冊
『りぼん』S36年 6月号 ¥140 集英社
このトリコロールな背表紙、凄く懐かしい。
『マキの口笛』牧美也子
この頃の絵は本当に可愛くて華がある。
次の連載から少しづつ大人っぽい絵柄に。
『いやんポコ』いしもり章たろう
『お山のおくの物語』&次号予告 わたなべまさこ
『ヘンデルとグレーテル』大友克洋 81年 CBS・ソニー出版
グリムやイソップ、古典や名作に題材を取る21遍を収めた、大判絵本風の換骨奪胎(かんこつだったい)作品集。
かなりブラックなので万人におすすめはできない。
O・ヘンリーの『賢者の贈り物』(若く貧しい夫婦とクリスマスプレゼントの話)を水野英子は2度マンガにしています。
1:左『星のファンタジー』68年 朝日ソノラマ
『トゥォネラの白鳥』や『ある星の夜の物語』等を収めた短編集
右『愛の贈りもの』描き下ろしO・ヘンリー短編集 78年 ユニコン出版
昭和の気になる作品を紹介
『うみどり』もりたじゅん 71年 集英社 (初出70年りぼんコミック)
60年代末から70年代にかけて、それまでタブーとされていた異性愛や近親愛に挑戦する作品が生まれた。
これもその一つ。主人公のけなげさと兄の生きろ! という叫びが胸を打つ衝撃作。
これも初出はなかよしの付録ではなかったかな?
『ヘアプリンセス』高階良子/原作・吉野令子 1971年 若木書房
ホラーで有名な高階さんだけど、初期にはいろんなジャンルを手がけていました。
この頃の付録も少しとっておいた筈なのだが…(どこだ〜〜)
スタイリッシュなSFファンタジーホラー(?)
じわじわと異界が侵食してくる恐怖がたっぷり味わえます。
『空白の悲鳴』道原かつみ 95年 徳間書店
初出は『ホラーハウス』87年〜88年 大陸書房
そういやあの頃、アルンハイムの話をもう一作描いたと思い出し
昔の刷りだしを引っ張り出してきた
『銀の森のロマンス』75〜76年 中一時代(旺文社)
中世のアルンハイムへタイムスリップした中学生のリナと弟のルカ
昨日の続きです。
デビュー当時はレトロな挿絵風の絵柄だった。
『森の兄弟』はグリム童話のヘンゼルとグレーテルの話。
その後、手塚マンガや劇画の影響を受け一時かなりリアルな大人っぽい絵になった。
少女誌(フレンド?)に書くとき編集から可愛い絵にしてくれと言われたと聞いている。
設定ラフ画やネーム等は気まぐれに
一部を取っておく以外は処分してしまったが
『わすれ髪の姫』84年キャロル5月号
だけは、ちゃうの記念にと
(愛猫ちゃうを撫でていた時に思いついた話なので)
全部まとめて残してある
2:最初のネーム
3・4:ネーム決定稿
〜明日に続く〜