⑤そして更に驚いたのは、海賊単行本のラスト20ページぐらいが、横山先生の「丹下左膳」からストーリーが分岐して、オリジナルの展開と終わらせ方になっている点でした。これは多分、プロの漫画家がそれなりの自負を持って描いた作品ですね。
十字結社編のつづき。鉄人との戦闘のダメージによりモンスターが支援に来られなくなったという前提で、警察に追い詰められていく様を流れるようなコマ割りで見事に描写しており、改めて目を見張ったシーンです。本当に上手いなあ。(^^)
③鉄人については、東光堂から単行本として出す予定だった「鋼鉄人間27号」の下描きを「少年」の編集者に見せたところ、これで行こうということになって、「鉄人28号」というタイトルに変えて連載を始めたそうです。
④岸本修さんは鉄人ロビー編の頃に横山先生のところから独立したそうですが、なかなか漫画が売れなくて、結婚したことなどもあって、昭和40年代前半の「グランプリ野郎」連載の頃に光プロへ戻り、チーフアシスタントになったそうです。
⑤昭和40年代前半の頃は劇画ブームなどもあり、横山先生の仕事が激減したため、付き合いのあった出版社に「鬼火」などの読み切りや短編作品をさかんに売り込んでいたそうです。その頃は長期連載していた「水滸伝」のおかげで一息付けたとか。
⑥横山先生の仕事が盛り返すきっかけとなったのは、少年チャンピオン編集部の綿引さんからの依頼で始めた「バビル2世」だったそうです。なかなか興味深いインタビュー記事でした。なお同号にはアカエイさんの作品も載っていました。(^^)/
⑦ちなみにこれは、昭和48年の「毎日中学生新聞」に連載された岸本修さんの作品ですが、同時期に連載されていた横山先生の「闇の土鬼」との共通点がかなり色濃く出ていて、興味深い作品でした。