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「他流派は勝負を滅多にしないから、下手なやつが多かった。
そこでおれが十八のある時、新太郎と忠次郎とおれで、浅草馬道の生江政右衛門という、一刀流の師匠の所へ他流試合を申し込んだ。」
勝小吉18歳。男谷新太郎・忠次郎兄弟と一緒に他流試合を始めます。あちこちの道場に試合を申し込む小吉ですが…。
マンガ『夢酔独言』三十四話(1/4)
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「浅草の馬道に、生江政左衛門という一刀流の先生がいた。
おれが十八の年だ。ある時、新太郎と忠次郎とおれの三人で、生江に試合を申し込んだ。早速承知したから、稽古場へ通って、そこの弟子とおれが使った。初めてだったから一生懸命使ったが、向こうが下手でおれが勝った。」
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「師匠と忠次の試合になったが、忠次が体当たりをして政左衛門が背後の戸にぶつかって、雨戸が外れて仰向けに倒れ、起きざまに続けて腹を打たれた。
その日はそれで終わったが、始めに師匠が嫌味を抜かしたのが憎いから、帰り際に表札を引き抜いて持って帰った。」
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「それから同流の下谷辺りや浅草、本所で他流試合をする者は、皆おれの指図の通りにした。おれは二尺七寸の刀を差して、先生づらをしていたよ。
他流試合の中興の祖はおれだ。」
勝小吉18歳。芝の湯屋が転宅手続きで揉めて、地割役に縁者がいる小吉に仲介の依頼が来ます。無事解決、お礼に四十両をもらった小吉は、それを家族に渡そうとしますが…。
マンガ『夢酔独言』三十五話(1/4)
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「芝の片門前に居る湯屋が、向う町へ転居する際に仲間揉めをした。増上寺の坊主が、町奉行の榊原に頼んでやると騙して、湯屋から金二十両かすめ取ったが、湯屋が本気にして、願書を町奉行に提出した。
ところが奉行所は、
『湯屋は樽屋三右衛門の担当だから管轄外だ』
と、取り合わない。」
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※このくだりはフィクション演出です(柳亭種彦さんと勝小吉が親しかったという勝海舟由来の情報より)。
勝小吉18歳頃。居候を家に置いてお婆様と揉め、小吉は引っ越しを決心します。同じ頃、兄・男谷彦四郎さんのお供で信州へ赴く小吉ですが、彦四郎さんの体調が思わしくなく…。
※当時の小吉の状況をお話仕立てにしたものです。
マンガ『夢酔独言』三十六話(1/4)
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井上伝兵衛先生の弟子・根津新之助さんと鈴木新次郎さんと一緒に、平山行蔵先生を訪ねた際のお話です。