ここに来てめちゃくちゃ本質なエンタメ論をポンと放ってくるの、殺傷力が高すぎるだろ(これまですげえ盛り上がる箱でやったけど、主人公たちそのものでは客寄せはできねえ、を10巻でやるのか……)
自分がいいと思ってないものを営業で売らなければならないサラリーマンのつらさをジャンプ漫画で語り始めるの、本当にすごい。ジャンプ購読者層の高齢化もあるんだろうけど渋すぎる。
『嘘喰い』の梶くんや夜行さんと貘さんみたいな関係をうまく銀行にスライドさせてるけど銀行員設定でここからどうしていくんだろ?とは思ってたら「銀行員はキャリアが命だから……キャリアを通貨代わりに賭けて戦え!」って言い出して爆笑した。天才の発想。
河井の曲解まわりの話、いま見るとめちゃくちゃ陰謀論とその内ゲバっぽくて当時とは違う味が出ちゃってるな……(もしかするとオウムとかのソレを元にしてるのかもだけど)
基本的に、地味巨乳女教師がコスプレ衣装を着る→衆人環視で辱めを受ける妄想をする、の繰り返ししかないのだが、妄想の中でかけられるセリフがことごとくちんちん亭の竿役おじさんみたいなセンスなの何なんだ。これがジャンプ作家のセリフ回しか?
1巻と変わらず「レトロゲームの知識だけはあるが遊んだことはない女子高生」を主人公に据え続けて、レトロゲの話とプレイを繰り返す不思議な建て付けを続けててただただ変……! VCとかアケアカの言及もない(存在しない世界くらいの扱いになってる)し、通底する世界観が奇妙な漫画だ。
ずっと空を飛び続ける竜が神仏のような扱いを受けてる設定なのだが、その尊称に「皇」をつけたり、竜の名前が「艮真朱剣尊(ごんのまそほのつるぎのみこと)」だったり、高倍率の望遠鏡で姿を直接見ると「不敬罪」で刑に処されたり、隠すことなく天皇をベースにしてるので、果敢さにビビる。
去勢とロボトミーを同時に施されたとしか思えない主人公に対して、ひたすらにのあ先輩が思わせぶりなことをやり、周りから恋愛を半ば推奨され、頭おかしくなっちゃうよ!! 1巻のこれに本格的に肉薄してきている!! 気が狂うって!