毎週不安な気分で訳文を見ている『父無双』。ここは「史書」ではなく「四書」じゃないかな、文脈的に。ここは「娘は頭が良い」という話をしているところなので、史書でも四書でも問題ないんだけど、子供が使うテキストなら四書の方が自然だろう。 
   今週のハイライトは、真田先生の新必殺技「血脈之引」。人から血を抜き取り、その血に連なる者を呪い殺すという、主人公にあるまじき邪法です。 
   そういえば、最近の『華山転生』で、あるキャラクターの異名が「剣閃」「剣仙」で表記揺れしているのを発見した。これたぶん原文見ただけじゃわかんないやつだよね。華山派の切り札みたいなポジションのおじいちゃんなので、たぶん「剣仙」のはず(華山派は道教系の、剣術主体の門派なので)。 
   河北に「かわきた」とルビを打たれると猛烈に脱力してしまう。それは「かほく」だよ、地域名だよ……。「河北彭家」は韓国武侠漫画でよく使われる名家の一つなのだけど、翻訳者あるいは編集者が気がつかなかったのか。 
   『すべての人類を破壊する。それらは再生できない。』の7巻が出たので読んでいた。iPadの大きな画面で読んでいて初めて気がついたのだが、同じカードでも、キャラによって日本語版で読んでいたり言語版で読んでいたりするんだな(カード名表記は日本語版で統一されているがルビが違う)。芸が細かい。 
   あと、タイから来た刺客が真田先生との決闘の段取りをしている最中、突然真田先生が「いま俺の話した?」と横から湧いて出たのは完全に不意打ちで、ゲラゲラ笑ってしまった。 
   漫画のキメゴマに誤字があると脱力してしまうが、これはパロディのシーンで痛恨の誤変換をかましてしまった例。意外と気がつかないんだよな、こういうの。 
   218話の「呂家荘」の看板。原語版では「呂家荘」なんだけど、日本語版では誤訳を誤魔化すために絵の中の文字を「余家荘」に変えているんだが、ここは修正漏れ。しっかりしてほしい。